女子ゴルフの昨年賞金女王、鈴木愛（２６）＝セールスフォース＝が１１日、オンライン会見に臨み、２０２０－２１年シーズン開幕戦となるアース・モンダミンカップ（２５～２８日、千葉・カメリアヒルズＣＣ）へ向け、スイング改造中であると明かした。史上初となる２年１シーズンは“ニュー鈴木愛”で“連続賞金女王”へ突っ走る。

　一瞬も立ち止まらない。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった宮里藍サントリー・レディース前年覇者としてのオンライン会見。鈴木は「オフにスイングを大幅にチェンジした。（完成すれば、球の）曲がり幅は大きく減る」と明かした。

　１７、１９年の２度賞金女王を獲得したスイングに手を加えるのは、相当な勇気が必要だったはずだが、体が左右に揺れることがなくなれば、ショットの精度は格段に増す。これに女子プロＮｏ．１のパッティングが加わればまさに鬼に金棒。「まだ右に左に曲がっている。今は練習しかないです」と目線を上げた。

　開幕を待つ間はスイング改造と並行して民間資格「アスリートフードマイスター」の勉強や自宅ベランダで家庭菜園に取り組んだ。「焦ってもいいことはない。試合がない間いろいろなことに挑戦できた」と充実感も漂わせた。

　開幕まであと２週間足らず。ウイルス感染の危険がある中で試合に出場することには「葛藤はある。ＰＣＲ検査はできることならしてほしい。みんなが安全な状態で試合をやりたい」と複雑な心境も吐露したが、待ちに待った試合へ向けて気持ちは徐々に高まっている様子。「スイング完成にはほど遠いけど、実際に試合でやってみて調整していきたい」。女王の進化が止まらない。