男子ゴルフ界・期待の新星 広島出身の関藤直熙「日本とアジアの両方で優勝」狙う

関藤の弟・侑嗣(右)もプロゴルファー。兄弟でツアーでの活躍を誓う
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 男子ゴルフ界に期待の新星が現れた。広島県福山市出身の関藤直熙(せきとう・なおき、22)=エブリイ。昨年はアジア下部ツアーで賞金王に輝き、今季は日本ツアーとアジアツアーの両ツアーを掛け持ちで戦う。狙うのは両ツアーでの優勝。新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会延期が続く中、しっかりとツメを研ぎ、ツアー再開に備える。

 実力は本物だ。18年のプロテストに一発合格し、昨季はアジア下部ツアーで12試合に出場して2勝をマーク。2位も4度あり、日本人初の賞金王に輝いた。ドライバーの平均飛距離は285ヤード。飛ばし屋ではないが、ショットの安定感は際立っており、39ラウンド連続オーバーパーなしという驚異的な数字を残した。

 「特にこれが良かったというのはないです。すべてのショットを底上げできたことが、この成績につながりました」

 昨年12月の日本ツアー最終予選会(QT)で11位となり、今季は日本ツアーとアジアツアーを掛け持ちで戦う。日本より一足早く開幕したアジアツアーでは3試合に出場し、すでに2度のトップ10入り(ともに7位)。昨年初めは2000位前後だった世界ランキングは、わずか1年余りで255位まで上昇した(19日現在)。

 現在、新型コロナウイルスの影響でアジアツアーは中断し、日本ツアーも国内初戦が開催されるメドは立っていない。関藤にとっても我慢の日々が続いているが、今季の目標がブレることはない。「日本とアジアの両方で優勝してシード権を取りたい」。自宅のある福山市を拠点に練習場やコースを回り、ツアー再開に備えている。

 世界で戦える選手を目指している。「アジアツアーで頑張れば、(共催大会が多い)欧州ツアーにも出られるようになるし、将来的には米ツアーでプレーしたい。今、意識しているのは世界ランキング。1日も早く50位以内に入って、マスターズに出場することが近い将来の目標です」。広島国際学院高を卒業後、豪州へ2年間ゴルフ留学。語学習得にも力を入れ、英会話は不自由なくこなせるようになったのも、海外参戦を見据えてものだ。

 あこがれの選手はタイガー・ウッズ。「家族全員がタイガーのファンです。僕も小さい時からタイガーがかっこいいと思ってゴルフをしてきました。僕にとっては神様であり、雲の上の人。いつか一緒に回ってみたい」と目を輝かせた。

 端正なルックス。ハキハキとした口調。スターとなる要素は十分に持っている。「いま男子ツアーには広島出身のシード選手はいないので、僕が活躍して、たくさんの人に名前を覚えてもらって、試合を見に来てもらいたい」。2歳下の弟、侑嗣(ゆうじ)もプロゴルファーで「兄弟で優勝争いしたい」という夢もある。広島から世界を見据える若武者のプレーに注目だ。

 ◆関藤直熙(せきとう・なおき)1997年10月3日生まれ。広島県福山市出身。小学1年の時にゴルフを始め、中学1年の時に中国ジュニア優勝、同2年では史上最年少で広島県アマを制覇。広島国際学院高3年の時には、1学年下の金谷拓実、弟の侑嗣らと全国制覇を達成。卒業後は豪州へゴルフ留学し、18年のプロスト合格。昨年はアジア下部ツアーで2勝を挙げ、日本人初の賞金王に輝く。日本ツアーにも3試合出場し、パナソニックオープン26位が最高位。171センチ、70キロ。得意クラブはパター。

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