石川遼、逆転Vで史上最年少10億円突破 死闘PO制した!東京五輪へ“視界遼好”

 「男子ゴルフ・日本シリーズJTカップ・最終日」(8日、東京よみうりCC=パー70)

 5位で出た石川遼(28)=CASIO=が逆転優勝を果たし、28歳82日の史上最年少で生涯獲得賞金10億円を突破した。7バーディー、3ボギーの66で回り、通算8アンダーで並んだブラッド・ケネディ(オーストラリア)とのプレーオフを3ホール目でバーディーを奪って制した。今大会4年ぶり2回目の優勝で、今季は日本タイトル2勝を含む3勝を挙げて通算17勝。最高の形で2019年シーズンを終え、来年の東京五輪出場に意欲を燃やした。

 両手を大きく広げてギャラリーの大声援にこたえた。最難関の名物ホール、18番パー3を使ったプレーオフの3ホール目。石川は1・5メートルのバーディーパットをカップのど真ん中から決めた。ケネディとの死闘に劇的ピリオドを打ち「最後のパットは一生の思い出です」と喜びをかみしめた。

 正規の18番で2メートルのパーパットを決めていれば、その時点で優勝決定だったが、わずかにショートし、もつれ込んだプレーオフ。最初の2ホールは耐えに耐えた。1ホール目は右バンカーからの第2打を70センチに寄せ、2ホール目はグリーン右ラフからのアプローチを1メートルにつける“連続ナイスパー”だった。

 「18番(のティーショットで正規を含め)3回連続でグリーンを外すバカがどこにいるって感じでしたね。今週は最初の3日間は我慢のゴルフで、最後の最後にいいゴルフができただけなので、優勝したのが信じられない」

 今季は7月の日本プロ、8月のセガサミーで復活を告げる2大会連続Vも11月のHEIWA・PGM、三井住友VISAでは予選落ちと不振にあえいだ。今大会は手探り状態が続く中での優勝で「まだどうしてショットが悪かったのか頭で理解できていない。今週も終わってみて、優勝したからいいってものではない」と反省も忘れなかった。

 今週は大会前から最年少28歳82日での生涯獲得賞金10億円突破にも注目が集まっていたが、優勝賞金4000万円を加えて見事到達。「僕は何試合かかったかに興味がある。最年少にはこだわりはないです」と持論を展開した。

 スイングに悩み、思考錯誤を続けながらも、今季は10年以来の年間3勝をマーク。3勝は賞金王の今平より多く、“ニュー石川遼”の構築が着実に進んでいることをうかがわせる。「世界一になることをエベレスト登山に例えると、まだ装備を調えているところ。東京オリンピック(出場の可能性)も首の皮一枚残った感じだけど、最後まであきらめない」。輝く目で来たるべき2020年を見据えた。

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