岡本綾子氏 これからの女子ゴルフ界を盛り上げてもらいたい選手の一人

 「女子ゴルフ・大王製紙エリエール・レディース・最終日」(24日、エリエールGC松山=パー72)

 7位で出た渋野日向子(21)=RSK山陽放送=が6バーディー、ノーボギーの66で回り、通算19アンダーで逆転優勝を果たした。史上初の4週連続優勝を狙った鈴木愛(25)=セールスフォース=は1打及ばず2位。単独首位スタートの森田遥(23)=フリー=は17、18番で連続ボギーをたたき通算16アンダーの4位。プロ転向3戦目の古江彩佳(19)=フリー=も一時首位に並ぶ健闘を見せたが4位に終わり、日本人最速優勝はならなかった。選手の心理や技術、勝負の流れなどを、デイリースポーツ評論家の岡本綾子氏が自身の視線でお伝えする。

   ◇  ◇

 渋野さんの優勝で賞金女王は最終戦まで目を離せない展開になりましたが、シード争いは今大会で決着を迎えました。

 森田さんは最後まで優勝を争っての4位。シードを守ることはできませんでしたが、賞金ランキング52位に入って前半出場権を獲得しました。ホールアウト後に本人にも言ったのですが、よく頑張ったと思います。QTに行かなくてよくなり、ホッとしたのでしょう。すがすがしい、いい顔をしていました。これでオフシーズンも安心して迎えられますし、来シーズンは期待できると思います。

 富士通レディースでアマチュア優勝を果たし、プロ転向した古江さんは小柄ながらいいスイングをしています。ただ、何組かのスタートをティーイングエリアで見ていたのですが、古江さんの球筋は他のプロ選手とは全然違う。まだ弱く、魅了されるような球筋ではなかった。プロ選手は1番ホールから、しっかりとした球筋を打っていきますから。

 これから古江さんもプロの世界でもまれていくうちに、強い球を打てるようになっていきます。アプローチ技術の引き出しも増えていくでしょう。飛距離が出る方ではありませんが、曲がり幅が少ないところがいい。これからの女子ゴルフ界を盛り上げてもらいたい選手の一人です。

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