浅井咲希が初V!イップス乗り越え…ウイニングボギーパットのち涙 黄金世代9人目

 「女子ゴルフ・CATレディース・最終日」(25日、大箱根CC=パー73)

 初日から首位に立った浅井咲希(21)=小杉CC=が3バーディー、2ボギーの72で回り、通算10アンダーでツアー初優勝を完全勝利で飾った。1998年度生まれの“黄金世代”9人目の優勝。パッティングで手が動かなくなるイップスを乗り越えての涙の初Vだった。1打差9アンダーの2位に2週連続Vが懸かっていた穴井詩、8アンダーの3位にイ・ボミ(韓国)が入った。

 5メートルのバーディーパットを50センチに寄せた。浅井が2位に2打差をつけて迎えた最終18番。ウイニングパットになるかと思われた、パーパットはカップを越えて2メートル先まで転がってしまった。

 「もうホールアウトできないんじゃないかと思った」

 だが「もう負けたと思ったから、今まで悩みながらやってきたことをこのパットに込めよう、絶対にカップに届かせるとだけ考えて打った」というボギーパットがカップに沈む。今度こそ正真正銘のウイニングパット。その瞬間、目から涙があふれた。

 高校時代の団体戦で「1メートルのパットがカップを1回転して、自分の足に当たりかけた」ことがきっかけで、思うように手が動かないイップス状態に陥った。プロテスト受験も断念しかけたが父の夢を実現するため「一度だけ受けよう」と決意し、合格してここまで来た。試行錯誤の末、現在は右手を横からあてがい甲が正面を向くクローグリップで戦う。

 黄金世代の仲間からの激励もあった。全英女王の渋野からは今朝「『またご飯行こう。今日は最終日、頑張れよ』ってメッセージが…」。小祝からもらった貝殻とヒトデのピアスをお守り代わりに身に着けた。最終グリーン脇には勝、大里、高橋彩が待っていてくれた。同世代の応援を力に変えた。

 初めて栄冠を手にした小柄な飛ばし屋は「今日で自分のゴルフが試合で通用するレベルまで来たと感じられたので、次の目標は2勝目です」。そう話す顔は希望と自信に満ちあふれていた。

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