「女子ゴルフ・ヤマハレディース葛城・第３日」（６日、葛城ＧＣ山名Ｃ＝パー７２）

　２３位から出た成田美寿々（２６）＝オンワードホールディングス＝が３バーディー、ボギーなしの６９をマークし、通算イーブンパーで３位に浮上した。最終日は首位との４打差逆転で今季初優勝、通算１２勝目を狙う。６９で回ったアン・ソンジュ（韓国）が通算４アンダーで単独首位。金沢志奈は１アンダー２位から逆転の初優勝を目指す。

　風が難度を上げた葛城で、成田が完ぺきに近いプレーを見せた。「ボギーがないなんて奇跡。私はここがめちゃくちゃ苦手なんです」と喜びを照れ笑いで隠した。

　好スコアは“神のお告げ”ならぬ“アリヤのお告げ”が運んできた。先々週に世界ランク２位のアリヤ・ジュタヌガーン（タイ）が夢の中に出てきた。「『（パットで）悩んでいるの？このパター使ってみなよ』って。これはお告げだと思いました」。すぐにアリヤと同じ中尺のニューマレット型パターを入手。葛城の難グリーン攻略に成功した。

　「グリップはクロスハンドにしたけど、握る場所は中尺じゃなくて普通の位置」と説明。今季これまで４パットが３度と苦しんでいたが「おかげで今週は３パットが１度もありません」。

　最終日は最終組で首位のアン・ソンジュと直接対決する。差は４打に開き、逆転は簡単ではないが、今季は開幕から先週まで４試合連続で日本人が優勝している。日の丸エースとしてはあきらめるわけにはいかない状況で「葛城は明日も苦手のままだと思うので、バーディーチャンスでも２パット狙い。明日は“２パット星人”でいきます」。虎視眈々（たんたん）と今季初Ｖをうかがう。