「男子ゴルフ・カシオ・ワールドオープン・第２日」（２４日、Ｋｏｃｈｉ黒潮ＣＣ＝パー７２）

　１０１位から出た小平智（２８）＝アドミラル＝が１イーグル、５バーディー、２ボギーの６７で回り、通算２オーバーとして予選通過ラインぎりぎりの５４位に滑り込んだ。首痛を痛み止めで抑えながら上位を急追し、賞金ランキング１位の意地を見せた。通算６アンダーの金庚泰（韓国）が首位に立ち、今平周吾ら４人が１打差で追っている。

　首痛で思うようなプレーができなかった初日のいらつきを小平が吹き飛ばした。２日間を通してベストスコアタイの６７をマーク。今季初の予選落ちを免れ「違和感がなく、いつも通りのゴルフができた」と満足そうな表情を見せた。

　万全の準備を整えて臨んだ。初日のラウンド後は練習せず、宿舎で患部に湿布を貼り、アイシングを施した。この日の朝、起きた時は症状の緩和を実感。朝食後には痛み止めの薬を飲んだ。

　７番パー５の第３打はグリーンまで約６０ヤードの左ラフから。サンドウエッジを軽く振ると、ピンの手前に落ちた球はゆっくりと転がり、カップに吸い込まれた。後半も１１番でボギーをたたいたものの、１２番以降で４バーディーを荒稼ぎ。「薬のおかげで苦しまずに済んだ。前日に練習をしなかったことも良かったのかもしれない」。予選通過ラインが予想の３オーバーより上がっても、関係なかった。

　次週の日本シリーズＪＴ杯は予選落ちがないため、今季は予選落ちなしが確定した。小平自身も「前週は棄権したが、一年間、予選落ちがないということはモチベーションになっている」と誇りに思っている部分だ。賞金王を争うライバルはそろって低迷。残り２日間で賞金王への足固めをしたい。