小平、美保に届けた今季初V 賞金ランクトップ浮上「次は美保と優勝カップを」

 「男子ゴルフ・トップ杯・東海クラシック・最終日」(1日、三好CC=パー72)

 首位タイから出た小平智(28)=アドミラル=が5バーディー、2ボギーの69とスコアを伸ばし、通算14アンダーで今季初優勝。ツアー通算5勝目を挙げ、賞金ランキング1位に躍り出た。美保夫人(旧姓古閑)との結婚後は初優勝。今回は所用で来場できなかった愛妻と、2週後の日本オープンでは2人で優勝カップを持つという目標を掲げた。1打差の2位は時松隆光(24)=筑紫ケ丘GC=だった。

 第3日終了時に「優勝しか狙っていない」と宣言した小平が有言実行。愛妻に結婚後の初勝利を届けた。

 14番を終えて首位の金亨成とは3打差。15番のバーディーで2打差に迫ると、16番で金がトリプルボギー。「3打差つけられた時は『厳しいかな』と思った。(金が)ああいう形で崩れてチャンスが生まれたので気持ちを切り替えた」と再び優勝への意欲がわいた。

 17番で約4メートルのバーディーパットを決めて抜け出し、力強く右拳を握った。18番パー4は、残り85ヤードの第3打をイメージ通りにピンそば1メートル弱へつける絶妙のショット。「最後のパットだけは緊張した」と心身の震えを抑え、ウイニングパットをねじ込んだ。

 3月に美保夫人と結婚して迎えた今季は前週まで未勝利だった。それだけに表彰式が終わると早速、テレビ電話で「優勝したよ」と報告。東京にいた夫人は「良かったね。いい勝ち方だったね」と喜んだそうだ。

 結婚後はゴルフに専念できる環境が整った。「意外と家庭的。料理は全ておいしいし、洗濯もやってくれる。ストレスなくゴルフができている」。携帯電話をズボンのポケットに入れたまま洗濯された時は大げんかしたというが、それものろけにしか聞こえない。

 これで賞金王争いのトップに立ったが、「狙っていない」と無関心。次の目標は世界ランキング50位以内に入って米国ツアーに挑戦することと、12日からの日本オープン(岐阜関CC東C)で優勝すること。「次は美保と一緒に優勝カップを持ちたい」と、またのろけた。

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