【宮里藍一問一答4】ライバル横峯の反応に感謝「何の驚きもなく」

 大勢の報道陣の前で引退会見する宮里藍=都内のホテル
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 女子ゴルフの宮里藍(31)=サントリー=が29日、都内で引退表明会見を開いた。ライバル関係にあった横峯さくらには昨年10月ごろに引退を報告したといい、あまり驚かず「横峯さくらのリアクションだった」という反応が「すごくうれしかった」と振り返った。以下、一問一答の要旨、その4。

  ◇  ◇

 -中学時代からの座右の銘を改めて。

 「え~、意志あるところに道はあるという言葉なんですけど、この座右の銘はこれからも大事になる。これまでは強くなりたい、プロとして上で戦える選手になりたいという意志を持って、アマチュア時代から、もっといえばジュニア時代からやってきましたし、それが今、形となって、こういうふうなキャリアになったと思ってる。それは今季残りの試合も続きますし、今後に関しては自分の気持ちに正直に、少し休みながら、やりたいことを模索していくということで、次の意志はちょっと固まってないですけど、でもそれでもいいのかなと思ってます」

 -幼い頃から切磋琢磨してきた横峯さくらさんとは、どんな話を。

 「去年の10月ぐらいに話したと思うんですけど、まあ本人リアクションとしてはそんなに驚いてなかったというか、あの~、皆さまがよく知ってる通りの横峯さくらのリアクションだったんじゃないかなと思ってます(笑)。逆に私としてはそれがすごく嬉しかったというか、『いつかはくるだろうっていうタイミングが今だったんだね』という形で何の驚きもなく。でも『これからもお互い頑張ろうね』という話はしたと思います」

 -ロレーナ・オチョアさんが28歳で引退した時に兄の優作さんと身の引き方について話したと言っていた。今回の決断に何か影響は。

 「ロレーナの引退に関しては、私自身、すごく衝撃を受けたのを覚えていて、彼女こそ突然の引退だった気がしますし、本当に引き際まで格好良かったなっていうのは印象に残っていて、世界ナンバーワンで彼女こそ、これからまだまだ戦える選手でしたし、本当にメキシコを代表するプロスポーツ選手が数少ない中で彼女の影響はすごく大きかったですし」

 (続けて)「でも本当に自分の気持ちを大事に、自分のやりたいことに忠実に決断するというところにおいてはすごくシンプルだったと思う。本当に潔かった。アニカ(ソレンスタム)の時もそうだったんですけど、人それぞれ引き際は色んな形があるんだなと思った。影響はなかったですね。自分自身の人生の問題なので、自分で決めるしかなかったですし、彼女のことは特に考えてなかった」

 -昨年夏に決意したきっかけは?

 「ちょうど去年、五輪で3週間ぐらいツアーが休みになった時期なんですけど、8月に3週間休みをもらえるのがプロになって初めてのことだったので、そのタイミングがすごく大きかった。自分の気持ちについてゆっくり考える時間がそこで初めてあった」

 (続けて)「今までずっとモヤモヤ自分の中でどうしていきたいんだという思いがあったんですけど…。やはり試合はこなしていかないといけなかったので、なかなかそこと向き合うスペースが難しかった。試合になれば、試合をこなすことに意識がいくし、そこにエネルギーを使うので。逆にいえば、その3週間のタイミングで、自分の中でしっかり整理をつけられた感じですね」

 -米ツアーを戦う上で必要なものは。

 「そうですね。難しい質問ですね。その選手によって必要なものは変わってくるんじゃないかなと思う。私の場合に限りで言わせてもらうと、本当に自分自身のプレースタイルの確立という意味では、すごく大事なことはたくさんあった。飛距離に惑わされることなく、自分自身においてベストなゴルフはどこにあるのかっていう、そこの追求にエネルギーがいったので。他と比べないことだと思う。どの国、どのツアーでやっても、自分自身のゴルフさえしっかりしていれば、必ず戦える。先ほども言ったんですけど、私自身、結構自分と向き合うことは趣味の範囲に近いので、結構追い込んでいくことも好きではあるので、精神的に。なので苦しい時もきちんと自分から逃げないっていうところが左右してくるんじゃないかなと思います」

 -03年の宮城での優勝は宮里選手にとってどんな意味を持つ?今年秋にもあるが、戻ってくる可能性は?

 「本当にあの優勝は私にとって、ターニングポイントになった瞬間でしたし、まさか自分が女子高生のままプロになるなんて、想像もしていない世界だったので。数え切れないほどたくさんの経験をそれ以降させてもらったので、本当にミヤギテレビ杯の試合には感謝しかないですし、できれば本当にこの思いを持ったまま、また出場できたらという気持ちは正直にあるんですけど、今のところサントリーレディースの後は米ツアーに戻る予定でいるので、そこはちょっとはっきりここでは申し上げられないんですけど」

 (続けて)「まあでも本当に私が高校生活3年間を過ごした仙台で、あれだけいい思い出を作れて、それ以降、本当にたくさんの方が東日本大震災以降も私のことを応援してくださって、それ自体、すごくうれしかったですし、今度は私が皆さんに恩返しできるようなものができたらいいなという思いはあります」

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