【宮里藍一問一答1】電撃復帰「100%ないと今は思っている」

 涙を浮かべながらあいさつする宮里藍=都内のホテル
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 女子ゴルフの宮里藍(31)=サントリー=が29日、都内での引退会見に臨んだ。2010年に世界ランキング1位になったが、最大の目標にしていたメジャータイトルは手にできず、このことがモチベーションに影響したという。「理想としている姿はそこにはなかった」と自分の描くスタイルを追求できなくなっていたと振り返った。電撃復帰の可能性も「100%ないという風に今は思っている」とした。以下、一問一答の要旨を1~5に分割して掲載する。

  ◇  ◇

 (冒頭であいさつ)「この2日間、引退を表明してから自分が思っていたよりもたくさんの方から反響がありまして、私自身、驚いているのが現状なんですけれども、昨年の夏頃に今年いっぱいで現役の選手を引退する決意を決めました。今シーズンいっぱいという形ですので、残りのシーズンはあるんですけど、本日はこういう形をとらせて(いただいて)、ひとことご挨拶させていただきたいなと思って、この場にいます」

 -心境は。

 「シーズンが残っているので、自分の気持ちとしてはまだまだこれから頑張りたい気持ちなので、実を言えば、これで終わりという気持ちではないんですが、スポンサーさんをはじめ、ファンの方、友人たちたくさんの方に声をかけていただいて、胸がいっぱいです」

 -引退理由は。

 「モチベーションの維持が難しくなったのが一番の決め手なんですけど、(それを)感じたのが4、5年前でして、自分の中でそこをどう消化していけばいいのか、ちょっと手探りで進むしかなかった」

 (続けて)「メンタルコーチに相談して、いろんな選手にそういう時期はあるからもう少し頑張ってみたらいいんじゃない?とチームの中でまとまって、モチベーションを戻せるよう努力してみようという感じで、ここ4年ぐらい頑張っていたんですけど、その辺が戻ってこないことには自分とも向き合えないですし、いままでやれていた練習ができなかったり、トレーニングでも自分を追い込むことができなくなっていたので。望んでいる形ではなかったというか、プロである以上、結果を残したいですし、理想としている姿はそこにはなかったので、こういう形になりました」

 -中学生の頃から夢としていた全米女子オープン優勝はまだ果たしていない。

 「思わぬ形で世界ナンバー1になれたことも大きかったかなと思っているんですけど…。年内、メジャーに出場するチャンスはまだ残っているので、そこはまだ諦めていないです。逆に今年いっぱいと期間を設けることで頑張れているのが現状なので、最後勝って終わりたいという気持ちで、すごくモチベーションがあるというか。年内の試合は1試合でも多く生かしていきたい」

 -先週の試合で“強い藍ちゃん”が帰ってきたと感じた(中京テレビ・ブリヂストン・レディース6位、最終日にこの日のベストスコア64、9バーディー、1ボギー)。

 「いい集中力でしたし、1試合でも多くいいプレーをして、1人でも多くの人に恩返ししたいという気持ちがプレーにつながったと思う。手応えは感じていましたし、形になるまで我慢と思っていたんですけど。ああいう形で皆さんにちょっとでもいいプレーをお見せできたので、素直にうれしかったです」

 -休養をして、何年後かに復帰することもできた。選択肢にあったか。

 「今のところそれはないですね。第1線で結果を残していくためにはものすごいエネルギーが必要なので、それは私自身とてもよく感じていることですし、プロでやる以上、そこまで甘い世界ではないですし。一度自分の中で限界を感じてしまった上での今回の決断なので、今のところはちょっとないと思います」

 -電撃復帰は。

 「100%ないという風に今は思っているんですけど…。今回、いろいろとこの4年考えて、自分にもっといろいろなことができる可能性があるんじゃないかと考えているので。プロゴルファーという形は変わらないですし、このゴルフ人生、4歳から始めて、20年以上、ゴルフを通じてたくさんの方にお世話になったので、違った形で恩返しできたらいいなと思います」

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