吉田弓美子 20代ラストツアー涙のV締め 背中の痛みに耐えて実力発揮

 最終日、最終ホールでパーパットを沈めた吉田弓美子は、優勝を決めガッツポーズ
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 「女子ゴルフ・フジサンケイレディース・最終日」(23日、川奈ホテルGC富士C=パー72)

 首位タイで出た吉田弓美子(29)=フリー=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算12アンダーで今季初優勝。2015年中京テレビ・ブリヂストンレディース以来のツアー通算6勝目を挙げた。66と伸ばした佐伯三貴が通算9アンダーで2位。松森彩夏・杏佳姉妹、藤本麻子、鈴木愛、申ジエの5人が通算8アンダーで3位となった。

 20代最後の大会をうれし涙で締めた。吉田は17番パー3で13メートルのパーパットを沈めると、右手を力強く突き上げた。第1打をグリーン右に落とし、見上げるようなアプローチは大きくピンをオーバー。最後の関門を乗り越え優勝を決めると、あふれる感情を抑えられなかった。

 背中の痛みに悩まされ、前週は途中棄権。痛みが残るままの戦いで、この日も1、2番で連続ボギー。4番の直前には「呼吸するだけで痛みが走った」と話し、キャディーからは「いつでもやめろ」と棄権を促された。

 それでも過去5勝の実力を勝負どころで発揮した。後半11、12番でスコアを伸ばし、16番パー5では第3打を80センチにつけてバーディー。「17番では川奈の女神がほほ笑んでくれた」。しっかりと勝利をつかみ取った。

 昨年後半は体調を崩し、「ゴルフ場に足を運ぶことができなくなった。クラブを持つ手が震えて」と苦しい時間を過ごしたが、ようやく回復の兆し。「ゴルフとまた一緒に歩んでいこうと思えました」。涙の乾いた目で未来を見つめた。

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