松山首位守る 世界選手権シリーズ日本勢初Vへ王手!

 「米男子ゴルフ・HSBCチャンピオンズ・第3日」(29日、余山国際GC=パー72)

 松山英樹(24)=LEXUS=がボギーなしの4バーディーで68とスコアを伸ばし通算17アンダーで首位を守り、日本勢初となる世界選手権シリーズ優勝に王手をかけた。3打差の2位に昨年覇者のラッセル・ノックス(英国)が続き、昨季の米ツアー総合王者のロリー・マキロイ(英国)は通算9アンダーの8位。谷原秀人は通算3オーバーの46位となった。

 パー5の最終18番。松山は前週からバッグに入れた新ドライバーで、最終組の3人で最も飛ばした。残り248ヤードの第2打は3番ウッドのフェードボールで見事にグリーンを捉えた。後続を突き放すバーディーを楽々と奪って歓声を浴び「2打と3打差では大きく違う。いい位置」と笑顔をのぞかせた。

 第2Rまでとは一転、少ない好機を生かす堅実なゴルフで伸ばした。4バーディーのうち三つはパー5。4番はグリーン手前の難しいバンカーから寄せてしのぐなど、ボギーなし。「ショットもパットも寄せも良くないが、でもうまくいっている部分がある」。世界ランキング10位の底力でスコアをつくった。

 米ツアーでの過去2勝はともに逆転勝ち。今回は追われる立場だが「バーディーを取らないと勝てない」と最終日も攻めを貫く構えを見せる。とはいえ、1オンが狙えるパー4の16番や18番などスコアの動きやすいホールが最終盤に控えるだけに、勝負どころのマネジメントが重要となりそうだ。

 日本勢初の世界選手権シリーズ制覇は目前。その価値について問われると「勝ってから話したい」とひとまず制し、「ベストを尽くすことだけを考えて残りの時間を大事にしたい」と練習場に直行。日が暮れるまで打ち込んだ。

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