昨年覇者の竹谷、アマにお手本ゴルフ

 「日本ツアー選手権森ビル杯・第1日」(4日、茨城県宍戸ヒルズCC=パー71)

 昨年優勝の竹谷佳孝(35)=エー・エム・エス=が3バーディー、1ボギーの2アンダー69でまとめ、首位に2打差の8位と連覇へ好発進した。

 「アマチュアゴルファーの皆さん、私のゴルフを参考にしてください」-昨年覇者の竹谷がこう言わんばかりのゴルフを展開した。

 ドライバーの平均飛距離はプロにしては飛ばない部類の260ヤード。どちらかと言えば非力で、長い距離、手強いラフ、硬いグリーンの三重苦に手を焼いたが、持てる力を結集し、目の前の1打1打に集中した。

 「グリーンを外すのも、長いパーパットが残るのも、私にとってはいつものことですからね。あ、またかって感じですね」。前半だけでもパーオン失敗は7ホール。だが、そのうちボギーにしたのは2メートル弱のパーパットを外した4番だけ。残りはアプローチをすべて2メートル以内に寄せた。7、8番は30センチの“OKパー”だった。

 アプローチを寄せ、長めのパーパットを放り込む極意は「打っていくところを決めたら、そこに向いて、そこに打ち出す。決めたらやり抜く。迷わないこと」。この考えに徹し、2アンダー69をマークした。

 昨年のこの大会で感激のツアー初優勝を果たし、今年は王者としての出場だが「そういう意識は、心にスキができるので、持たないようにしている」といたって謙虚。「でも、きょうのようなゴルフを続けていけばチャンスがあるかな」。派手さは要らない、上がってナンボ。アマのお手本となるゴルフでV2へ確かな1歩を踏み出した。

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