酒井が初V!大ファン嵐の曲でガッツ
「アース・モンダミンカップ・最終日」(29日、千葉県・カメリアヒルズCC=パー72)
プロ5年目の酒井美紀(23)=国際スポーツ振興協会=が通算17アンダーで並んだアン・ソンジュ(韓国)とのプレーオフを制し、ツアー初優勝を飾った。プレーオフ2ホール目でパーパットを外したアンに対し、パーをセーブして競り勝った。日本女子アマを制した蛭田みな美と合わせ、福島県勢によるプロアマ同時制覇となった。
体は大きいけれど、恥ずかしがりの人見知り。自信があるのは飛距離じゃなくて正確性。そんな酒井が、2520万円に新型ポルシェも付いたビッグな初Vを手にした。
「ウイニングパットは50センチぐらいだったと思うけれど、すごく長く感じました。一番苦手な1メートルくらいに」。首位タイで出た最終日、前半3つ伸ばして単独トップに立ったが、勝利への道は楽ではなかった。1組前で回っていたアン・ソンジュが最終18番でイーグルを奪って、プレーオフへ突入。絶体絶命の空気も漂った。だが、2ホール目。アンが第1打を池に落とすという意外な展開で、酒井が勝利をつかんだ。
3月のPRGRレディスでは、一ノ瀬優希を相手にプレーオフで敗れた。今回の勝因は「飛ばない自分のプレースタイルを貫けたこと。それに心技体のレベルアップ。特に精神面で自信を持ってできるようになったこと」と話した。
朝は大好きな嵐の新曲「GUTS!(ガッツ)」を聞いてコース入りした。優勝インタビューの終わり際に「本当は今日、午後5時から東京ドームでの嵐のイベントに行きたかった。優勝を考えてなかったし、ギリギリ間に合うかなと思ってた。ちょっと複雑です」。うれし涙の乾いた頬がポッと赤らんだ。