松山は出遅れ90位…予選落ちピンチ
「マスターズ・第1日」(10日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
日本から唯一出場の松山英樹(22)=LEXUS=は2バーディー、8ボギー、1ダブルボギーと大乱調。8オーバーの「80」をたたき、トップと12打差の90位と大きく出遅れた。4アンダーで回ったビル・ハース(米国)が首位に立ち、1打差2位に昨年覇者のアダム・スコット(オーストラリア)ら3人が続いている。
“オーガスタの魔物”にとりつかれたように、松山がグリーン上でもがき苦しんだ。プロ転向後、自己ワーストの39パット。「ラウンド中に修正しようとしたけど、修正できなかった。原因?分かってたら(修正は)終わっている」。97人中90位と出遅れ、ぶ然とした表情を浮かべた。
この日を象徴するようなシーンが8番(パー5)だった。8メートルのバーディーパットを2メートルオーバーすると、返しのパットも立て続けに外して悪夢の4パット。ダブルボギーで完全に流れを失った。
「ティーショットは完璧だった」という言葉通り、フェアウエーキープ率は100%。しかし、パッティングは4パット1回に3パット3回。39パットはランク最下位で、これではスコアを作れるはずもなかった。
同組のスネデカー(米国)はショットに苦しみながらも、要所でしぶとくパットを沈めて5位発進。「すごいと思った。そこが自分との差。もっと練習して詰めていかなければいけない」。2年前の最終日と同じ「80」をたたき、力不足を認めるしかなかった。
予選通過は50位タイまでか、トップと10打差以内。開幕前の公式会見では「優勝を目指す」と宣言したが、優勝争いどころか、4日間プレーできるかどうかも難しい状況。それでも松山は「あす5アンダーか6アンダーで回れれば、予選を通るチャンスはある」と懸命に前を向いた。


