【伊藤鐘史が斬る】ゲームキャプテンに任せる統一性を

 「ラグビーW杯・1次リーグA組、日本38-19サモア」(5日、豊田スタジアム)

 1次リーグA組で日本はサモアに38-19で勝ち、3連勝で勝ち点を14に伸ばした。SO田村優(30)=キヤノン=がPGを4本決めるなど正確なキックで18点を挙げ、勝利を呼び込んだ。WTB松島幸太朗(26)=サントリー=は試合終了間際に貴重な4トライ目。日本代表のW杯最多となる通算5トライとした。日本は初の8強入りを懸けて、13日の最終戦でスコットランドと激突する。

  ◇  ◇

 ファンにとっては一番見たかったパターンになりました。スコットランド戦に向け、4トライ目を奪いボーナス点も獲得できましたから。ただ、70分ぐらいまではどちらに転んでもおかしくない展開でした。

 前半競ったのはアイルランド戦に比べてミスやペナルティーが多かったからです。サモアはベストパフォーマンスでしたし、プレッシャーも受けました。しっかり勝ったジャパンをたたえたいです。

 姫野がボールキャリーとジャッカルで強みを発揮しました。ゲームキャプテンのラブスカフニは安定していたし、坂手は前半だけでしたがセットプレーも良くて合格点です。

 ただ、一つだけ課題があります。後半、最初のPGを狙った場面です。相手のペナルティーから、ラブスカフニはタッチラインを指さしていましたが、田村はどうしよう?という感じでした。雰囲気でPGを狙い、結果として外れました。

 チームとしてこの辺りにブレがありました。位置的にも難しいところでしたが、嫌な流れだなと。ここから出た姫野のジャッカルで立て直せましたが、ゲームキャプテンに任せるなら任せるで統一した方がいいです。そういう場面は相手は見逃しません。

 次に向けてもう一度、基礎と基本を徹底すること。流れはきているし、決勝トーナメントへ行く力は持っています。(15年W杯日本代表ロック、現京産大コーチ)

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