日本8強へ3勝1分け 元W杯代表・伊藤鐘史氏がA組大予想 鍵はアイルランド戦

 決勝トーナメント進出のカギはアイルランド戦にあり-。2015年W杯イングランド大会日本代表の伊藤鐘史氏(38)=京産大コーチ=が、目標のベスト8を狙うジョセフ・ジャパンが属する1次リーグA組を予想した。3勝1分けで2位通過と期待を寄せ、初の8強入りには2戦目のアイルランド戦(28日、静岡)で引き分け以上が必要と分析。また、キーマンにはSO田村優(30)=キヤノン=を挙げた。

  ◇  ◇

 -1次リーグ突破へキーとなる試合は。

 「アイルランド戦ですね。引き分け以上でないとトップ8にいけないでしょう。アイルランドは前回の欧州6カ国対抗を見ていても、そこまでずばぬけているかとなると『?』なんで。前回のW杯のように南アフリカ、スコットランド、日本が1敗で並ぶ状況もなくはない。そうなるとアイルランドから勝ち点2はほしい。引き分けるか、7点差以内の負けでなおかつ4トライ以上を取っていると2ポイントがもらえますから」

 -A組ではアイルランドが頭一つ抜けているとみられている。日本はある程度、負けの計算も必要では。

 「前回も南アフリカに対してそういう心境だったわけじゃないですか。日本全体の空気感が。『南アフリカにはしょうがない。ほかの3戦、特にスコットランドにいかに勝って、残る2つにつなげるか』というマインドだったと思うんです。でもトップ8へは、そのマインドでは行けません。アイルランドに勝ちに行った上で勝ち点2以上を取ることです」

 -負けてもいい試合はないと。

 「今回のW杯はちょっと次元が違います。『勝って歴史を変える』という次元ではありません。『ベスト8にいくことで歴史を変える』という次元に入っているんです」

 -最初のロシア戦の戦い方は。

 「簡単ではないけど、勢いをつけられる相手です。自分たちにフォーカスすることが一番ではないでしょうか。いつも通り、地に足をつけて、日本が今見せているラグビーを大観衆の前で見せられるかです」

 -独特の雰囲気にもなりそうだが。

 「ホーム開幕戦なので、気持ちが高ぶりすぎて空回る部分は出ると思うんです。前半はそういう部分が出て、ひょっとしたら混戦になるかもしれないけど、後半に立て直して、いいラグビーを見せると2戦目以降につながっていきます」

 -3戦目のサモアは。

 「勝てる相手ですね。簡単ではなく、決めきるまで60分以上はかかるでしょうけど、崩し方は分かっていると思います」

 -最後にスコットランドと顔を合わせる。

 「お互いに勝てば(決勝トーナメント進出が)決まる状況なら非常に熱い戦いになります。そういう状況であれば、気持ちで片付けたらいけないけど、本当に上がりたいチームが最後に決めるんだろうな、という試合になるでしょう」

 -1次リーグは何勝何敗の何位と予想するか。

 「3勝1分けの2位通過と予想します。最悪のシナリオは2勝2敗の3位。過去の日本代表の成績からみれば『W杯で2勝するだけでもすごい』と思われるかもしれないけど2位に入らないとだめ。ロシア、サモア、スコットランドに勝って、アイルランドには引き分け以上です」

 -キーマンは。

 「田村選手です。スキル的にも彼が必要ですね。よく周りが見えるようになっている。ですので、対戦相手は反則ギリギリのプレッシャーをかけてくるでしょう。それを受けながらも強気なプレーをしていくことが求められます。田村選手にとってもチャレンジになります」

 -自身は34歳のときにW杯に初出場。特別な大会だったか。

 「言葉は悪いけど、格闘場に入っていくような雰囲気があるんですよね。プレッシャーでもあるけど、選手としてこんな幸せな場所はないな、と思いました。あのような緊張感を味わえるのはW杯しかありません」

 -他の大会とは次元が違うか。

 「前提として普段のテストマッチなども大事です。その上で言うと、ぼくは前回が最初で最後だったし、出場時間は短かったけど、もっと若い年代で立てたら、きっと4年後のために日々努力するんだろうな、と感じました」

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