来年90歳現役のレジェンドも 筋トレブームで脚光 広島県ボディビル・フィットネス連盟の宮前亜寿香理事に聞く

 来年8月に広島トレーニングセンターの会長も務める金澤さん(左)とペアを組んで大会出場を目指す宮前さん
 ボディービル大会でMCを務める宮前さん(右)
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 昨今、健康志向の高まりから筋トレに励む人が増えている。そんな中で人気を集めているのがボディービルだ。最近のボディービル事情やこれから始めようと考えている人へのアドバイスを、広島県ボディビル・フィットネス連盟の理事で、自身もビキニフィットネスの選手やトレーナーとして活躍する宮前亜寿香さん(50)に聞いた。

   ◇  ◇

 -最近のボディービルを取り巻く状況は。

 「ここ10年で大きな変化がありました。約10年前に『メンズフィジーク』『ビキニフィットネス』が日本に導入され、従来の『ボディビル』に加えて新たなカテゴリーが増えました。さらに、コロナ禍でトレーニングする人が増え、一気に筋トレブームが広がり、また、SNSなどで情報発信されることで会社員や主婦、高齢者まで筋トレする人が増えました」

 -ボディービルの競技人口も増えた。

 「特に注目されるのはマスターズクラスの女性(40~60代)です。以前は少なかった年代ですが、選手層が一気に増えました。男子はメンズフィジークが若い世代を中心に増えています。サーフパンツをはく、さわやかなイメージが人気を呼んでいます」

 -これからボディービルを始めてみようという方にアドバイスを。

 「年齢や体格、体質によって取り組み方は変わりますが、まずはボディービル経験者のいるジムに通うことから始めてみるのが良いでしょう。ボディービルは全身を5つぐらいに分けて、各部を1、2時間かけてトレーニングするので、無理のない範囲で継続できる環境を選ぶこと。特に『通いやすさ』は重要です。それとトレーニングと同じぐらい食事管理が大切です。経験者に学ぶことで無駄なく、正しい習慣が身につきます」

 -ボディービルが身体やメンタルに与えるメリットは。

 「身体面でいえば、いわゆる逆三角形のシルエット(広い肩幅+細いウエスト)を手に入れやすくなり、若々しい印象になります。食生活が改善され、自分で食事管理する習慣も身につきます。メンタル面では、出場する大会を目標に逆算して計画的に生活できるようになり、ポジティブな思考も身につきます。自分の成長を実感でき、日々を前向きに過ごせることが大きな魅力ですね」

 -宮前さんはご自身でも選手、トレーナーとしても活躍しています。これからの取り組みは?

 「理事としては大会運営や組織作りに携わったり、中国地方の大会でMCや舞台サポートも務めています。トレーナーとしては、次世代の選手育成に力を入れていきたいと思っています」

 -競技者としては。

 「広島には日本のボディービル界を築いたレジェンド、金澤利翼さんがいます。来年90歳になりますが、現役でご活躍されています。その金澤さんとペアを組んで、来年8月に三重県で行われるジャパンオープン選手権のミックスドペア部門に挑戦する予定です。金澤さんの隣でポーズを取れることは人生最大のイベントなので、気合を入れてトレーニングを頑張っていきます」

  ◇  ◇

 宮前亜寿香(みやまえ・あすか)1975年9月6日生まれ、尾道市出身。東京女子体育短大卒。現在はパーソナルトレーニングスタジオ「棗塾(なつめじゅく)」に勤務。競技では19年中国四国ビキニフィットネスオープン大会163センチ超級優勝などの実績を残す。昨年11月に広島県ボディビル・フィットネス連盟の理事に就任。

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