「フィギュア四大陸選手権第２日」（９日、大阪市中央体育館）

　男子は、ＳＰ首位の羽生結弦（１８）＝宮城・東北高＝がフリー３位にとどまり、合計２４６・３８点で２位。高橋大輔（２６）＝関大大学院＝が７位、無良崇人（２１）＝中京大＝は８位に終わった。

　１４年ソチ五輪の国別出場枠が懸かる世界選手権（３月・カナダ）の前哨戦で、日本の誇るダブルエースが課題を露呈した。ＳＰ首位の羽生は冒頭の４回転トーループを鮮やかに決めたが、続く４回転サルコウが２回転に。「あれで集中が切れてしまった」と、その後のジャンプも精彩を欠き、レイノルズに逆転を許し、２位に終わった。

　もっと深刻だったのが高橋だ。冒頭の２本の４回転を含め、計４つのジャンプで回転不足を取られた。演技後はぼう然とした様子。“世界最高点”を出した１２月の全日本とは一変した内容に、「最悪です。なんでこんな結果になったのか、自分が自分を信じられない。全日本の後に正月を挟んで、気の緩みや慢心があったのかもしれない」と唇をかみしめた。

　世界選手権では、出場３人のうち上位２人の順位の合計が１３以下なら、最大の３枠を獲得できる。２人のエースに懸かる期待は大きいだけに、高橋が「調子に乗るなということでしょう」と話せば、羽生も「これが世界選手権じゃなくて良かった。次に向けて集中する」と気持ちを引き締めた。