六本木勤務から脱サラで大相撲入り、モンゴル出身24歳が自身の“飛び込み営業”実らせる

 大相撲九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が2日、福岡市内で行われ、4人が受検し、全員が体格基準(167センチ、67キロ以上)を満たした。相撲部に所属した東洋大を昨年3月に卒業したモンゴル出身、ラウバスレン・ミャンガンバヤル(24)=大嶽=は“脱サラ”で角界入りを目指す。内臓検査の結果を待ち、場所初日に合格者が発表される。

 169センチ、126キロでパスしたミャンガンバヤルは「大相撲に入りたくて日本に来た。横綱を目指して、早く関取になりたい」と意気込んだ。モンゴルから福岡・希望が丘高校に相撲留学し、東洋大に進んだが、外国人1部屋1人の大相撲規定により、卒業直後の角界入りを断念。不動産会社に就職し、東京・六本木で勤務。「電話営業をしていました」と語った。

 体重136キロから103キロに減量。土俵からはすっかり離れていたが、観戦に訪れた昨年12月の全日本相撲選手権が転機だった。会場で偶然見かけた大嶽親方(元幕内玉飛鳥)に「外国人を入れる考えはありませんか」と話しかけ、自身を売り込んだ。外国人が部屋にいない部屋は事前に確認していた。東洋大での実績と熱意が認められた。今年2月に不動産会社を退職し、3月から部屋での研修に入り、今回の受験に至った。

 上背はないが押し相撲を武器に、稽古では幕内の王鵬とも相撲を取る。高校の2学年先輩、新入幕の出羽ノ龍に「戦えたらうれしい。日本語を覚えられたのは出羽ノ龍関のおかげ」と話し、対戦を目標に掲げた。

 合格なら興行ビザの取得を経て、来年1月場所で初土俵の見込み。三段目最下位格の付け出し資格を保有していたが既に失効しており、前相撲からスタートを切る。師匠の大嶽親方からは「引かずに前に攻めろ」と指導を受けている。

 不動産会社での営業成績は芳しくなかったと謙そんするが、部屋の外国人枠をリサーチし、自身を売り込む“飛び込み営業”を成就させた。

 ◆ラウバスレン・ミャンガンバヤル 2002年7月18日、モンゴル・ホブド県出身の24歳。遊牧民の家庭に生まれ、ウランバートルの小学5年からモンゴル相撲を本格的に開始。同年、翌年には白鵬杯に出場した。福岡・希望が丘高校に相撲留学し、東洋大に進学。2024年の全国学生相撲選手権大会では16強入りし、大相撲の三段目最下位格付け出し資格を得た。家族は両親、兄3人と弟。

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