早大が「圧倒的個」で圧巻復活V ライバル校も脱帽 国学院大・前田監督危機感「このまま行ったら3冠とか。全日本までは突っ走られる」有力校明暗 大敗の青学大・原監督は巻き返し期す「ポテンシャルのないチームではない」
「出雲全日本大学選抜駅伝」(12日、出雲大社前~出雲ドーム前=6区間45・1キロ)
大学三大駅伝の開幕戦・出雲駅伝が行われ、早大が2時間5分56秒の大会新記録で16年ぶり3度目の優勝を飾った。23年駒大の記録を約2分更新する快勝だった。3連覇を狙った国学院大が58秒差の2位、3位にはアイビーリーグ選抜が入った。順大が4位、V候補の一角とみられていた中大は5位だった。近年の学生駅伝をけん引してきた駒大は7位、箱根駅伝3連覇中の青学大は15年ぶりの2桁順位となる11位に沈んだ。
トラックシーズンから前評判の高かった早大が、その強さを見せつける形となった。1区は17秒差の7位発進となったが、2区で起用されたルーキー本田桜二郎(1年)が圧巻の走りを披露。6人抜きの快走で区間賞を獲得し、トップへ。3区鈴木琉胤(2年)は区間3位だったが、自身も区間新の快走。そして、4区で起用されたルーキー新妻遼己(1年)が区間新記録で区間賞を獲得。3連覇を狙った国学院大のエース、野中を抑える快走だった。その後もエース山口竣平(3年)が区間新記録で区間賞を獲得。アンカーの“山の名探偵”工藤慎作(4年)も区間賞で盤石の逃げ切りだった。今大会での起用は見送られたが、本田、新妻とともに“令和の三羽ガラス”と呼ばれる1年生、増子陽太もいる選手層で、新たな黄金期の到来も予感させる完勝だった。レース後、花田監督は「圧倒的な個っていうのを作るためにやってきた。特に今回1年生2人が頑張ってくれた。いい結果だった」とうなずき「出雲は6区間、次の全日本は8区間、箱根に関しては10区間になる。まだ選手層的には足りていない」と足元をみつめた。
国学院大の前田監督は「うちの力はしっかり出せた」とした上で早大の強さに「全日本に向けて作戦を変える。対早稲田をもうちょっと意識しないと。先手を取られて、工藤君がアンカーにいると、心理的にも有利に働いて絶対にピクニック欄になっちゃう。競りかけていかないと」と危機感を強めた。「このまま行ったら早稲田さんの3冠とか、全日本までは突っ走られると思う。6枚勝負は強い、8枚勝負も強いと思います」と語り、「全日本でもう1回早大に挑んで、箱根を盛り上げられるようにしたい」と誓った。エースの野中も「レースを見てもらえたら戦えていないのは目に見えている。余裕で負けた。見せつけられた。見てもらえたら分かるかなと。全員100出して負けている」と気持ちを引き締めていた。
15年ぶり2桁順位&関東勢最下位に終わった青学大の原晋監督はレース後、笑顔なく、神妙な表情で「1区はいい流れできたが、駅伝力がなかった。速さはあるが、強さがなかった。駅伝の負の連鎖が始まって、駅伝力を表現できなかった」と、完敗を認めた。ただ絶対的に強さを誇る箱根駅伝に向けて「ポテンシャルのないチームではないのでステップアップしていきたい」とした上で「悔しさをバネに、このままでは箱根のシードも取れないぞとハッパをかけていきたい」と危機感を口にした。
