女子57キロ級・大森朱莉がV 日本勢18年以来の頂点に 技の引き出し増やした成果を初の世界選手権で発揮
「柔道・世界選手権」(6日、バクー)
男子73キロ級は22歳の田中龍雅(りゅうが)=筑波大=が初出場で優勝を果たした。1回戦から6試合に勝ち、この階級の日本勢で2019年の大野将平以来、6大会ぶりの制覇。女子57キロ級は初出場で大森朱莉(24)=JR東日本=が日本勢で18年以来の頂点に立った。準々決勝で昨年2位の玉置桃(三井住友海上)に優勢勝ちし、決勝は前回女王のエテリ・リパルテリアニ(ジョージア)を延長戦の末に破った。玉置は敗者復活戦も敗れた。
大森は国内で頭角を現しても謙虚さを失わず、愚直に鍛錬してきた。「悩み続ける柔道家」と自称する。強豪との闘いを想定して試行錯誤を重ね、技の引き出しを増やした成果を初の世界選手権で発揮した。
玉置との準々決勝は鋭い谷落としで技ありを奪い逆転勝ち。決勝は大本命リパルテリアニの圧力をしのいで延長戦に持ち込み、崩れけさ固めで勝負を決めた。苦手だった寝技をこの1年で強化し「チャンスがあったら、絶対にあの技で行くと決めていた」と汗を拭った。決勝前には対戦相手の映像を解説の音声付きで研究し、畳に上がった。
大会に練習パートナーとして同行した姉の生純(JR東日本)の助言を仰ぎ「自分の主観も信じつつ、姉の客観的な意見も取り入れて一番いい形になった」と感謝。ただ喜びは控えめで、最後はやはり「本当に課題ばかり。これからも悩み続けます」と苦笑した。
◇大森朱莉(おおもり・あかり)2002年9月3日、大阪府出身。福岡・敬愛高から帝京大に進学した。25年グランドスラム東京大会、講道館杯全日本体重別選手権で優勝。姉の生純(JR東日本)は昨年世界選手権の52キロ級代表。得意は足車。158センチ。
