女子やり投げ・北口榛花 日本新68メートル92!完全復活V 失意からの再起「堂々と『帰ってきたよ』と言える結果」
「陸上・アルティメット選手権・第2日」(12日、ブタペスト)
世界のトップ選手を集めた新設大会が開催され、女子やり投げで2024年パリ五輪金メダルの北口榛花(28)=JAL=が68メートル92の日本新記録で優勝した。23年に樹立した自身の記録を1メートル54更新し、世界歴代10位タイ。1投目に61メートル15で3位につけると、2投目に記録を大きく伸ばし、トップに立っていた厳子怡(中国)を逆転。優勝賞金15万ドル(2310万円)を獲得した。世界陸連によると、賞金総額は陸上では過去最高額の1千万ドル(15億4千万円)で、五輪や世界選手権覇者らが争った。
ついにこの時が来た。北口の2投目。勢いに乗った助走から「すんなり投げられた」やりは大きな放物線を描き、地面に突き刺さると満員の観客がどよめいた。68メートル92。自らの日本記録を3年ぶりに更新し、跳びはねて喜んだ。
通常は6投だが、最大4投で競う方式。強敵の厳子怡が1投目で68メートル05と好記録を出しても動じない。今季から男子の世界記録保持者、ゼレズニー氏(チェコ)の指導を受け始め、当初は20個近く改善点を指摘されて戸惑った。だが、この日は「やりを投げたい方向にそろえること」と「(スピードが出すぎることを)怖がらず走ること」に特に集中。会心の一投が生まれ、3年前に世界選手権を制した地で再び栄冠を手にした。
昨季は世界選手権東京大会で予選落ち。「やり投げ選手という職業をしている。また強い自分を見せられるよう、ひたすら努力するしかない」と失意から再起した。
「やっと胸を張って、堂々と『帰ってきたよ』と言える結果を出せて良かった」と完全復活を宣言。今季負け続けていた厳子怡に雪辱し、再戦する愛知・名古屋アジア大会へも、一気に視界が開けた。
