38歳・新谷仁美が大会新でV “引退覚悟”マラソン復帰戦で快走 横田コーチと抱き合い涙「優勝できてよかった」

 「北海道マラソン」(30日、札幌大通公園発着)

 女子は日本歴代3位の記録を持つ新谷仁美(38)=積水化学=が2時間24分14秒の大会新記録で優勝した。不破聖衣来(23)=三井住友海上=が2時間26分4秒で2位、竹山楓菜(かえな)=TOTO=が2時間28分8秒で3位だった。男子は湯浅仁(トヨタ自動車)が2時間10分46秒で制した。男女とも3位までが日本陸連の定めた条件を満たし、2027年10月に開催される28年ロサンゼルス五輪の代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。

 ゴールテープを切ると、新谷は安堵(あんど)から涙を流し、横田真人コーチと抱き合った。けがを乗り越え、2024年3月以来のマラソンで優勝。この復帰戦で好結果を残せなかった場合は引退を考えていたといい「プレッシャーに押しつぶされそうになった時もあった。優勝できてよかった」と笑顔を見せた。

 今回は記録ではなく、MGC出場権獲得を優先。「すごくストレスだったが、我慢した」と1キロ3分20秒を切らないよう、力を温存して進めた。30キロ以降にギアを上げて抜け出し、前半より後半のタイムが速かったが「7割ぐらい」と余力を残して走りきった。

 昨年1月には左足の足底筋膜炎を発症し、約1年間痛みに苦しんだ。それでも米国まで赴いて治療を受けるなど、懸命な取り組みで復調した。

 五輪を目指さないと公言し、記録にこだわった時期もあった。今は、横田コーチに「一緒にマラソンで五輪を戦いたい」と言葉をかけられ、世界で勝負したい思いもありロサンゼルス五輪出場を目指す。所属先やスポンサーへの感謝も胸に「まだまだ成長できると信じて頑張りたい」と2年後の大舞台を見据えた。

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