白鵬さんの宮城野部屋“完全消滅” 元照ノ富士「もともと一つの部屋。変わらず今まで通り頑張りたい」預かり解除で全員が伊勢ケ浜部屋所属に
日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で理事会を開き、旧宮城野部屋力士の伊勢ケ浜部屋への預かり解除を決定した。旧宮城野部屋力士は、全員が伊勢ケ浜部屋の所属となる。
現師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)は「もともと一つの部屋で頑張ろうと皆に話していた。変わらず今まで通り頑張りたい」と話した。館内で行われた師匠会に参加した際、一門の浅香山理事(元大関魁皇)から説明を受けた。協会の決定を「自分は従って、目の前のことを一生懸命やるだけです」と語った。
浅香山理事は「思うことは言うだけ言わしてもらった。力士が不安にならないよう、一門で対応したい」と語った。
旧宮城野部屋の部屋付き親方だった間垣親方(元幕内石浦)は、ニュースを見た知人からの連絡で知ったといい「ビックリしました」と話し「力士のためにやることは変わりません」と語った。
旧宮城野部屋は24年2月に北青鵬(同月に勧告を受け引退)の暴力問題が表面化。前宮城野親方(元横綱白鵬=25年6月に協会を退職)が監督責任違反、協会への通報義務違反等で懲戒処分を受け、24年3月場所後に伊勢ケ浜部屋への預かり措置が実施された。
前宮城野親方は伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方として、師匠としての指導を受けていたが25年6月に退職。部屋再開を担う師匠が不在となったことを受け、当面は宮城野部屋再開を望む年寄が協会に申し出た際は、理事会で対応するという決定が行われた。それから1年、申し出がなかったため「一つの区切り」として今回の決定に至った。なお、今決定の前に伊勢ケ浜部屋の親方、力士への聴取等は行わなかったという。
今後、旧宮城野部屋の力士、部屋付き親方が宮城野の名跡を取得し、独立する場合は「横綱大関経験者」「三役25場所」「幕内在位60場所」等の規定が課される。協会関係者は「平等になる」「これまでの優遇がなくなる」と説明した。
事実上、白鵬さんによる旧宮城野部屋が“完全消滅”し、伊勢ケ浜部屋に吸収合併される、という状況となった。
5月場所では白鵬さんの弟子だった炎鵬が親方になるための資格要件の一つである、関取在位30場所に到達。仮に炎鵬が引退を表明して宮城野を襲名し、部屋再開を申し出れば、それは部屋の独立ではなく継承にあたるため、理事会で対応する必要があった。
しかし、今回の決定でそのような“優遇”はなくなったことになる。
宮城野の名跡は現在、先代伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が手にし、参与として協会に残る。白鵬さんの退職時には「これから旧宮城野部屋の力士の中から名跡を継げる者が出てきたら、その人に名跡を譲渡して、いずれその力士が宮城野部屋を復興させていけるように、私も力を尽くしたい」と話していた。
