元十両の紫雷が引退、額からの流血、理論的な相撲で奮闘も力尽きる
日本相撲協会は6日、元十両紫雷(34、本名・芝匠)=木瀬=が引退届を提出し、受理されたことを発表した。引退会見の予定はなく、協会には残らない。
紫雷は埼玉栄高から日大を経て平成26年3月場所で初土俵。令和4年1月場所で初十両となった。最高位は十両2枚目だった。
頭からぶつかる立ち合いで額が割れやすく、流血が珍しくなかったが「流血するのは自分の立ち合いができているから。親方(木瀬親方=元幕内肥後ノ海)にも褒められます」と意に介さなかった。相撲内容を的確に言語化するなど理論家な面があり「自分が弱いのは分かっている。だからこそ戦えていると思う」と、度々口にしていた。
昨年秋場所は東十両14枚目で7勝8敗。幕下転落を覚悟した紫雷は、自身の幕下時代の不祥事を挙げ「自分は一度やらかした人間。それでも十両に上がれて、化粧まわしを着けて土俵に立てた喜びは一生忘れない」と感極まっていた。
幕下転落を覚悟した昨年九州場所は、番付据え置きで十両に踏みとどまった紫雷。10日目まで5勝5敗と一進一退だったが、11日目の嘉陽戦で左太ももを負傷。自力で歩けない状態で、翌日から休場。今年初場所は東幕下3枚目に番付を落とした。
初場所では左足が万全に程遠く、一番相撲が故障後初の相撲、ぶっつけ本番だった。1勝6敗に終わり、春場所は東幕下21枚目に降下していた。最後まで懸命に相撲に向き合った男は燃え尽きたのだろう。





