横綱豊昇龍が22連勤の冬巡業を完走「大変だけど、仕事だから」直後のM-1笑神籤には「間違えないように」
「大相撲・冬巡業」(21日、埼玉・新座市民総合体育館)
横綱豊昇龍(26)=立浪=は大の里が全休した冬巡業を完走し、“一人横綱”の責任を果たした。
長崎・諫早市を皮切りに、休養日がなく22日連続で続いた冬巡業の最終日。「やっと終わる。大変だったけれど、仕事だからね」と表情が和らいだ。九州から中国、近畿、四国、東海を経由。巡業部長の境川親方(元小結両国)は「豊昇龍は関取衆をつかまえて、よくやってくれた」と評価した。
この3日間は左膝を気にするそぶりを見せ、相撲は取らなかった。豊昇龍は「稽古はできた。悪くはない」と総括。左膝は20日に病院で診断を受けたが「バス移動が長くて、少し膝に負担かかった。病院に行ったけれど、問題ない。疲れているだけだった。ケガではない」と説明した。
巡業後は帰京し、同日の漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2025」(ABCテレビ)に生出演予定。出場順を決める「笑神籤(えみくじ)」のプレゼンターを、柔道女子五輪金メダリストの阿部詩、パラリンピック車椅子テニス金メダリストの小田凱人とともに務める。豊昇龍は、同番組で出場芸人の運命が変わることを聞き「間違えて何かやらないように」と気を引き締めた。
昨年は、阿部詩の兄・一二三がプレゼンターを務め、1組目に令和ロマンの2年連続トップバッターを引き、同コンビが大会史上の初2連覇に至ったことで、ネット上は大きく盛り上がった。
境川親方はこの日で部長としての巡業は最後となる。2年間の任期中に大関から昇進した豊昇龍は「本当にお疲れ様です。この巡業が始まった時に『オレの最後の巡業だから横綱頑張ってくれ』と言われました」と、感慨深げに話した。
昨年の冬巡業は、九州場所で琴桜との千秋楽相星決戦に敗れ、優勝を逃した直後だった。「あの時に部長が『やるしかないね』と言ってくれた」と稽古に励み、続く今年初場所で優勝し、昇進を決めていた。
今年の秋、九州は2場所連続で優勝決定戦に敗れ、横綱初優勝が遠い豊昇龍。「すごく勉強になった1年。あと一つ足りないものを探し、考えながらやる。1月場所からしっかり全力を出していく」と、初場所(来年1月11日初日、両国国技館)を見据えていた。





