三浦佳生 五輪接近!SP2位 大一番でノーミス演技「良い形で終われて、ホッとしている」 鬼門・フリーへ「集中した演技を見せられたら」

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(19日、国立代々木競技場)

 女子SPでGPファイナル2位の中井亜美(17)=TOKIOインカラミ、今季GPシリーズ2連勝の千葉百音(20)=木下グループ=らが演技した。男子SPは初代表を狙う三浦佳生(20)=オリエンタルバイオ・明大=が95・65点で2位。2連覇が懸かる鍵山優真(22)=オリエンタルバイオ・中京大=が104・27点で首位に立った。ジュニアで代表資格がない中田璃士(りお)=TOKIOインカラミ=が3位。友野一希(第一住建グループ)は4位、佐藤駿(エームサービス・明大)は5位につけた。各3枠の男女代表は最終日の21日に発表される。

 曲が終わった瞬間、何度も拳を握った。今季苦しんできた三浦がSP2位発進。五輪代表がかかる大一番でノーミス演技を披露し、得点発表を待ったキスアンドクライで安堵(あんど)の涙を流した。

 「調子は良いのに何でできないんだろうっていう期間があったけど、負けない気持ちで自分に集中しながらできて良かった」

 気迫ある表情で滑り切った。冒頭の4回転サルコー-3回転トーループの連続ジャンプを、3・46点と高いGOE(出来栄え点)で完璧に決めると、続くトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も着氷。万雷の拍手を浴び「良い形で終われて、ホッとしている」と笑った。

 もがき続けた先に、ようやく光が差した。ケガや、SP3位からフリー12位と失速し、10位に終わった10月のGPシリーズ開幕戦フランス大会。この日も「演技する直前まで怖かった」という。それでも、メンタルトレーニングを取り入れるなど、壁に立ち向かってきた。努力は自信となって背中を押す。「あとは自分を信じるだけだと、開始2秒前くらいに自信に変わった」と自分の世界に没頭し、やりきった。

 ここから、勝負のフリーへ向かう。「フリーは鬼門だと思っている」というが、もう怖くない。「そんなことをフラッシュバックさせないくらい、自分に集中した演技を見せられたら」。修羅の道を乗り越えてきた男が、正念場で強さを見せる。

 ◇三浦佳生(みうら・かお)2005年6月8日、東京都出身。21年全日本ジュニア選手権で初優勝。シニア本格デビューとなった22~23年シーズンは、GPシリーズで2戦連続2位に入った。四大陸選手権ではネーサン・チェン(米国)の最年少優勝記録を1カ月更新する17歳8カ月で頂点に立ち、世界ジュニア選手権も制覇。24年世界選手権は8位に入った。目黒日大高から明大に進学。168センチ。

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