丸山希 開幕3連勝 高梨以来2人目、異次元の強さ見せる 納得のジャンプに笑顔「今シーズンで一番」
「ノルディックスキー・ジャンプ・W杯」(28日、ファルン)
丸山希(27)=北野建設=が94メートル、91メートルの合計229・6点で優勝した。W杯初勝利となった今季の個人第1戦から開幕3連勝。女子の開幕から3連勝は2013~14年シーズンに4連勝した高梨沙羅(クラレ)以来で2人目。高梨は187・3点で9位だった。
三たび、異次元の強さを見せつけた。丸山は2回ともトップの得点をそろえ、差が開きにくいノーマルヒルで、2位に飛距離換算で9メートル以上の大差をつけて3連勝。3本の指を立てて「すごくうれしい」と笑顔を振りまいた。
直前の公式練習は「氷が解けているのが見えた」というほど状態が悪い助走路に苦しみ、K点(90メートル)のはるか手前に落ちた。だが「すごく緊張した」といいつつも、本戦までにしっかりと飛躍のイメージを立て直した。
1回目は危険な飛び過ぎを懸念するコーチの判断で、スタート位置を大半の選手より二つも下げながら、ヒルサイズにあと1メートルと迫った。2回目も他の選手より2段以上低い位置から出てK点越え。「今シーズンで一番のいいジャンプができた」と納得した。
開幕から3戦続けて表彰台の中央に立つのは、2歳年上でW杯最多通算63勝の高梨以来。「偉大な記録を作った沙羅さんには足元にも及ばないが、一戦一戦を楽しんで優勝を積み重ねたい」。さらなる勝利の上乗せを視野に入れた。
◇丸山 希(まるやま・のぞみ)1998年6月2日、長野県出身。飯山高、明大を経て北野建設に所属。五輪出場経験はなし。世界選手権は4度出場し、23年個人ラージヒル4位。今夏の国際大会、グランプリで個人総合優勝を果たした。身長161センチ。





