鍵山優真 首位発進! 今季自己最高もスピンのミス反省「記憶では初めて」 完璧フリーでミラノ五輪へ弾みつける

 「フィギュアスケート・NHK杯」(7日、東和薬品ラクタブドーム)

 男子ショートプログラム(SP)では今季GP初戦の鍵山優真(22)=オリエンタルバイオ・中京大=が98・58点でトップに立った。第2戦優勝の佐藤駿(エームサービス・明大)が96・67点で2位。GPデビューの垣内珀琉(ひょうご西宮FSC)は12位だった。

 エース・鍵山が今季自己最高得点でSP首位発進を決めた。ただ、スピンでのまさかのミスには浮かない表情。「ただぼうぜんとしている自分がいる。ジャンプは何とか耐えたけど、絶対にやってはいけないところでミスが出た」と悔しさをあらわにした。

 全身でリズムに乗り、会場を巻き込んだ。冒頭の4回転-3回転のトーループをきっちり着氷。続く4回転サルコーでも3・74点と高い出来栄え点をたたき出し、手拍子を誘った。

 しかし、ほころびも出た。「記憶では初めて」というスピンでのミス。姿勢が崩れ「修正の利かないミス。0点だった。失敗を想定していなくて、いかにレベルとGOEを取れるかという部分で練習してきた」。小さな失敗で100点の壁を超えられず「点数の積み重ねは大事」と改めて痛感した。

 気持ちの強さは発揮した。昨季は「周りの選手を気にしていた」というが、五輪シーズンの今季は「自分とうまく向き合えている」と一点集中。出番の直前に佐藤がノーミスの演技をしても「この会場に来てから、周りに流されず自分のペースできている」と、堂々と滑りきった。

 ミラノ・コルティナ五輪へ大事なGP初戦。「最終滑走は慣れている。どんなに前の人が良い演技をしても、やらなきゃいけないことを落ち着いてやれば大丈夫」。フリーはノーミスを披露して、弾みをつける。

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