羽生結弦であることは「重荷」だった 葛藤重ねそれでも「羽生結弦として生きていく」

 会見中、目頭を押さえる羽生結弦(撮影・伊藤笙子)
 会見中、目頭を押さえる羽生結弦(撮影・伊藤笙子)
 プロ転向の“決意表明”した羽生結弦(撮影・伊藤笙子)
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 フィギュアスケート男子で、14年ソチ五輪、18年平昌五輪2連覇の羽生結弦(27)=ANA=が19日、都内で会見し、競技の第一線から退くことを表明した。今後はプロスケーターとして活動していく。

 被災者という背景、幾多とあった事故や怪我を乗り越えて戦う氷上でのドラマ性。気がつけば影響力も発言力も、日本を飛び越えていた。羽生結弦でいることの心境を問われると、率直に明かした。 「僕にとって羽生結弦という存在は常に重荷です」

 「本当にすごく重たいです。こうやって会見で話しをさせていただくことも、ものすごく緊張して、手足も真っ青になるぐらい緊張してました。そういった意味で自分自身も完ぺきでいたいと思いますし、もっともっといい自分で、羽生結弦でいたいと思ってしまいますし、これからも重いなって、色んなプレッシャーを感じながら過ごすことにはなると思うんですけど」と、続けた。いわれのない中傷や悪意にさらされたこともある。「心が空っぽになることもたくさんありましたし、、わけもわからず涙が流れたことも、ご飯が喉を通らないこともありました。そんな叩かなくてもいいんじゃんという思うこともたくさんあった。誰を信用していいか分からない時もあった」。葛藤を重ねながら、それでも氷上で輝きを放ってきた。

 そんな羽生の姿が多くの人の心を打ってきた。「その中で、こういう姿をみて応援してくださる方々もいますし、北京五輪のように心が崩れた時に、そういった自分がいることも分かって頂いたりしている」と、ファンの存在に感謝。

 今後についても「重たいなと思いながら、存在に恥じないように生きてきたつもりですし、これからも羽生結弦として生きていきたい」とうなずいた。

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