藤木日菜 五輪に兄と同時出場で「親が喜ぶところ見たい」 今季初ナショナルチーム入り
2026年2月6日に開幕するミラノ・コルティナ冬季五輪まで約3カ月。冬の祭典に挑むアスリートや、支える人たちなどを紹介する「ミラノへ駆ける」を随時掲載する。1回目はフリースタイルスキーの男子モーグルで初出場を目指すテレビマン、プロ野球阪神タイガース戦の中継で知られるサンテレビの社員、藤木豪心(ごうしん、28)=イマトク。五輪出場権を得るために必要なW杯8位以内を今春までに達成し、日本代表最大4枠を争うランキングで4位につける。妹・日菜(24)=武庫川女大院=も代表圏内で、きょうだい同時出場も視野に入れている。
藤木日は今季初めてナショナルチーム入りと遅咲きながら、日本代表4枠を争う中で3番手につける。家族の影響でスキーを始めたが「子どもの頃は嫌だった。寒いし怖いし」と、気が進まないまま続けていたという。「イヤイヤ滑って、兄に『やる気がないなら帰れ』と言われて大泣きしたり」と振り返る。
転機は武庫川女大4年の冬。北海道のニセコを拠点とするスキークラブで指導を受けたところ、滑ることの発想が大きく変わったという。「それまでの考え方とは真逆で、遊ぶ雰囲気の中でスキーをやるような感じ。成績もあまり考えず。すると楽しくなり、結果もついてきた」。その変化に、兄も「アスリートになってきた感じ。スキーに対する取り組みや向き合い方が今までと違う」と目を細める。
今年2月の中国大会で念願のきょうだい同時W杯出場を達成した。藤木日は「親が『こんなうれしいことはない』と喜んでくれた。五輪も一緒に出て、親が喜ぶところを見たい」と家族の夢を実らせる。
◇藤木日菜(ふじき・ひな)2001年4月17日、大阪府阪南市出身。父、兄の影響で中学から本格的に競技を始めた。25年3月、W杯イタリア大会6位。全日本選手権4位。佐野高から武庫川女大、大学院健康・スポーツ科学研究科修士課程でスポーツ心理学を学んでいる。
◆フリースタイルスキー・モーグルのミラノ・コルティナ冬季五輪への道 モーグルはコブのある斜面を滑り降り、2つのジャンプ台でエア(空中技)を決めて精度やスピードを競う。日本の出場枠は男女とも最大4。2024~26年シーズンのW杯または世界選手権で、基準日の26年1月19日までに以下の成績を収めた選手を番号順に選出する。①8位以内の成績を1回以上②10位以内の成績を2回以上③12位以内の成績を3回以上。該当者が出場枠数を超える場合、各条項内における基準日の五輪出場枠配分リスト上位者を優先。今大会から2人同時にスタートして競うデュアルモーグルも行われる。
◆近年のきょうだいでの冬季五輪出場 ノルディックスキー複合男子の渡部暁斗(兄)&善斗(弟)は2014年ソチ五輪から3大会連続で同時出場を果たし、22年北京大会では団体で銅メダルを獲得した。ノルディックスキー・ジャンプ男子の小林潤志郎(兄)&陵侑(弟)は平昌と北京両大会に出場。スピードスケート女子の高木菜那(姉)&美帆(妹)は平昌と北京大会で同時に出場し、団体追い抜きで平昌は金メダル、北京では銀メダルを獲得した。カーリング女子「ロコ・ソラーレ」の吉田知那美(姉)&夕梨花(妹)は平昌で銅、北京で銀メダルを手にした。

