休場の琴桜、豊昇龍戦で右膝負傷 大の里は不戦勝で優勝決定も【大相撲秋場所】

 琴桜が休場し、大の里の不戦勝となる(撮影・佐藤厚)
 豊昇龍(右)を寄り切りで下した琴桜=26日
 勝ち名乗りを受ける大の里(撮影・佐藤厚)
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 「大相撲秋場所・14日目」(27日、両国国技館)

 大関琴桜が休場した。対戦する横綱大の里は不戦勝となる。大の里は12勝1敗で賜杯争い単独トップに立っており、不戦勝で優勝が決まる超異例の事態が起こる可能性が出てきた。

 協会には「右膝内側側副靱帯損傷」で「初診より全治3週間の見込み」と添えられた診断書が提出された。

 師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)によると、右膝を負傷したのは13日目に横綱豊昇龍から9勝目を挙げた取組。右四つの形で寄り切った土俵際、柔道の支え釣り込み足のような体勢で豊昇龍の左足により、右膝の外側を蹴られるような形になった。取組後は右足を気にする様子だった。

 佐渡ケ嶽親方は「膝が内側に入った。帰ってくる時にいつも電話はないんですけど、昨日電話があって、膝から変な音がしたと。冷やしながら帰って来て、今日も酸素カプセル入ったり、超音波やったり、治療の先生に来てもらったり、テーピングしてってやったんですけど(右膝が)曲がらないと。内出血で腫れていて蹲踞もできない。足も持ち上げるのも辛いと。それで、休めと言いました」と経緯を説明した。

 佐渡ケ嶽親方は「先代の教えですから。弱いからケガするんだという。もっと鍛えるしかないです。本人は相当悔しがってましたよ」と琴桜の気持ちを代弁した。週明けに精密検査を行い、具体的な今後の方針を決めるという。

 3敗の新小結安青錦、隆の勝の優勝の可能性は消滅。2敗で追う横綱豊昇龍が関脇若隆景に敗れた時点で、大の里にとって5度目の優勝が決まる。

 優勝決定制度が定まって以降、幕内では2007年九州場所で、近い形がある。14日目を終え横綱白鵬が12勝2敗、大関千代大海が11勝3敗。千秋楽で千代大海が魁皇に不戦敗とし、この時点で白鵬の優勝が決定した。

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