競歩 金候補の山西利和はまさかの28位に涙「慢心があったのかな」15キロ過ぎまで先頭も警告3枚で2分待機の罰則
「陸上・世界選手権・男子20キロ競歩」(20日、国立競技場)
4大会連続出場で、19年ドーハ大会、22年オレゴン大会で2大会連続金メダルの山西利和(愛知製鋼)はペナルティーゾーンでの2分が大きく響き、28位となった。
序盤は2位集団でレースを進めた。5キロ付近で先頭集団と合体すると、前方へ。そのまま先頭集団で安定して歩いた。15キロ過ぎでペースアップしたが、ここで3枚目の警告が出され、ペナルティーゾーンで2分の待機。目前に迫ったメダルを逃した。
23年のブダペスト大会では24位となり、無念の結果に。昨夏のパリ五輪代表を逃した。紆余(うよ)曲折の2年間を乗り越え、迎えた東京舞台。「そうした経験を深みとして新たな自分の表現として形にできれば」と、努力を重ねてきたが、再び悔しい結果となった。
ゴール後は先にゴールした他国の選手らと握手。笑みを浮かべた。
山西は「この1年半やってきたことを出せればと思ったが、最後、うまくいかなかった。前半は注意が少なかったが、慢心があったのかな。いけると思ったが、感覚と見え方が合ってなかったのかなと思います」と振り返った。沿道の歓声に「耳がきーんとするくらい、本当にありがたかった」と感謝し、今後については「今後、どうするのかな、どうなっていくか分からないが…。うーん。難しいな、次につながるものがあればいいなと思います」と語った。
取材を終えると、他国の選手と抱擁し、涙を流す様子もあった。




