女子1500M 田中希実は予選1組10着で敗退「今の私の実力では厳しかった部分がおおきい」 5万にの観衆には「すごく幸せな時間を味わえた」
「陸上・世界選手権・女子1500メートル予選」(13日、国立競技場)
日本記録保持者の田中希実(26)=ニューバランス=は、4分7秒34で1組10着に終わった。各組6着までの準決勝進出を逃した。
レース後「やっぱり今の私の実力では厳しかった部分が大きい。私の実力では堂々としたレース運びができないし、あのペースのときに余裕を持って走ることができないことに弱さを感じた。ラストも自分の力を出し切っているつもりだが、出し方も分からないところがあると思う」などと話した。
ラスト1周まで集団がばらけず、田中は残り100メートルを切っても前の選手を抜くことができなかった。21年東京五輪は無観客だったが、この日は5万人の大観衆。「スタートラインに着くまですごく幸せな時間を味わえた。練習中、あきらめそうになったときも、最後まで動かしきるということを大事にできた。そこは私自身が私自身に負けなかったと思う。そこの域に到達させていただいたのは、たくさんの人のおかげ、見に来て下さった人のおかげでもある」と感謝した。一方で「ただ、いくら私が私に負けなくても、ほかの人に負けてしまっていたら意味がない。順位やタイムは全然伴っていないので、悔しいっていう言葉で表せない気持ち」と思いを明かした。
今季は前半から、例年以上に国際大会に出場してきた。ダイヤモンドリーグに加え、グランドスラムにも唯一の日本人として参戦。「とにかく挑み続けるシーズンだった。世界のトップと同じ活動をさせていただいたと思っている。取り組みや、出るレースに見合ってないことの方が多かったが、一度経験したことによって、世界陸上に向けては心身ともに良い準備ができた」と手応えもあった。
同じ国立競技場で行われた21年東京五輪は8位入賞。それから4年がたつ今大会では「集大成というよりは、苦しんできたことが何に結び着くのか自分で見届けたい。結果を出したいとは思っているけど、これからを見据えている分、収穫なのか、課題なのか、今の私に必要なものが与えられる機会になるんじゃないかな」と語っていた。





