シダマツ終戦 金ならずも過去最高銅メダルで有終 今大会最後にペア解散 志田は笑顔でスタンドに手を振る
「バドミントン・世界選手権」(30日、パリ)
女子ダブルス準決勝が行われた。昨夏のパリ五輪銅メダルで、今大会を最後にペア解散する志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が、世界ランク2位のマレーシアペアに1-2で敗れた。それでもシダマツとして臨む最終戦で、過去最高成績の銅メダルを獲得した。
第1ゲームは開始から一進一退の攻防が続き、中盤から2度の5連続得点などでリードして先取した。ただ第2ゲームを13-21で競り負けると、第3ゲームは9-9から一気に突き放されて、最後は12-21と力尽きた。
最後にシャトルをネットにかけた松山は膝に手を付いてうなだれた。歓喜の涙にくれる相手のもとにかけつけた志田は笑顔で祝福。スタンドからの声援にも手を振って応じ、笑みを浮かべた。
志田が高校1年、松山が中学3年で参加したジュニア日本代表合宿をきっかけに、2014年からペアを組み始めた。動きの速い攻撃を武器に、結成10年目の節目で迎えたパリ五輪では銅メダルを獲得。ただその後は世界一を志す志田と、モチベーション維持に苦しむ松山との間に相違が生まれたため、世界選手権限りでの解散を決断した。
今大会出発前に「お悔いのないように試合をしよう」と誓い合った2人。16日に都内で行われた代表合宿で、志田は「最後は『ありがとう』で終われるように。やり切ったと思ってコートを出られるように頑張りたい」とペア最終戦に向けて意気込みを語っていた。パリ五輪と同じ縁のある会場で、過去最高成績の銅メダル。有終を飾り、シダマツの歩みが終わった。





