横綱豊昇龍から「出稽古に来いよ」新十両の朝白龍に祝福、同じ飛行機で来日

 大相撲秋場所(9月14日初日、両国国技館)での新十両を決めた朝白龍(高砂)が12日、都内の部屋での稽古後、横綱豊昇龍からのエールを明かした。

 7月の名古屋場所は東幕下3枚目で全勝優勝。高砂部屋からは朝乃山、朝翠龍と3人が十両に昇進。これは1979年秋場所の佐渡ケ嶽部屋(琴の龍、琴千歳、琴立山)以来46年ぶりの快挙だった。

 朝白龍は2015年に豊昇龍、小結欧勝馬と同じ飛行機で千葉・柏日体(現日体大柏)に留学。角界入りを目指し相撲部に在籍したが、1年途中で豊昇龍がレスリング部から転向。日体大進学後にレスリングから相撲に転向した欧勝馬の2人には、番付で先を行かれたが、同じ関取の地位まで追いついた。

 欧勝馬とは名古屋場所中に会場のIGアリーナで顔を合わせた際にエールを受けていたが、豊昇龍は5日目から途中休場していたため、顔を合わす機会がなかった。

 豊昇龍は7日に夏巡業に参加した際、朝白龍の昇進を祝福したことを明かしていた。高校時代は自身の存在で朝白龍の大会出場は限られていたが、「いつも三番稽古で相撲を取っていた。強かったよ」と語っていた。

 この日、朝白龍は新十両が確実となった際に豊昇龍とのやり取りを明かした。「(豊昇龍から)電話が来て、僕が気付かなくて電話を返したら『関取になって調子に乗っているな。出ろよ』と言われました」と笑顔。「そこから『おめでとう。関取になったら、ウチに出稽古に来いよ』と言ってもらった。胸を出してもらいたいですね」と、うれしそうに語った。

 高校時代から豊昇龍に力を認められていたというが「互角ではなかったです。組んで力だけだと僕が有利でしたが、向こうはレスリングをやっていたので技術がある。上手投げ、下手投げ、投げられまくっていました。今は力だけでも差がついていると思います」と冷静に語った。

 高校卒業後は角界入りが叶わず、拓大を経て序の口デビューから番付を上げてきた朝白龍。豊昇龍との対戦は目標にしつつ、その時期については「ないです。目標は横綱大関ですけど、目の前のことを考えます。遠い未来を考えるのは良くない。目の前のことに集中していけば、いずれたどり着く」と足元を見つめた。

 母校の拓大から化粧まわしが贈呈予定。モンゴル帰国から戻ったばかりで、現在はじっくりと調整を進めている。父親は元警察官で、モンゴル相撲では関脇だったという。「父は若い頃は横綱とかは全然考えていなかったらしいです。それで『目標は大きく持った方がいい』と言われるようになりました」と語った。

 26歳での新十両。豊昇龍との対戦、横綱大関を目標にしつつ、一歩一歩目の前の取組に全力を出していく。

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