大の里は相撲を変える必要はない 立ち合いを集中して前に出ること 武蔵川親方が名古屋場所を展望

 「大相撲名古屋場所」(13日初日、IGアリーナ)

 大相撲名古屋場所は13日に新会場のIGアリーナで始まる。3場所連続優勝を狙う新横綱大の里は12日、愛知県安城市の二所ノ関部屋で立ち合いの確認などで最終調整した。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方が名古屋場所を展望した。

  ◇  ◇

 お相撲さんにとって名古屋場所が一番キツいんだ。とにかく暑い。汗が出てボーッとなるし、食事にも気を使うし、冷房を効かせすぎるのは良くない。15日間、最後まで体調を維持できるかが勝負の分かれ目になる。

 大の里は夏は苦手だと聞いた。だからこそ、新横綱で迎える今場所を乗り越えたら、大きな自信になるだろうね。

 僕は夏は好きだった。それでも、支度部屋ではおにぎりとリンゴ、ミカンを持ち込んで栄養を考えた。移動で使う車の冷房にも気を使った。土俵だけではない。食事、睡眠、体のケア…生活面全てに気を使うのが名古屋場所なんだ。

 大の里の相撲自体は心配していない。横綱なんだから好きに取ればいいし、地位を意識したり、相撲を変える必要はない。立ち合いを集中して、前に出ること。当たり負けすると引いてしまう悪癖が出るが、それも体調次第。元気ならいい相撲を取るだろうね。

 先輩横綱の豊昇龍はスピードにかかっている。体は大きくないので、受けると苦しい。型がないんだから、先に攻めて、土俵いっぱいを使って動き回るうちに勝ちが見えてくるだろう。最後まで止まってはダメだよ。

 ものすごいスピードで番付を上げた安青錦は、楽しみだが不安もある。低い姿勢でじっくり攻める相撲は、相手が一度止まったら強い。ただ、それまでは受け続けるんだよな。稽古が足りないのか動きが硬く、体も大きくないので、ケガにつながらないか心配だね。先に攻めることにも取り組んでほしい。

 暑い名古屋でいいパフォーマンスを見せてくれることを期待しています。それと、体の汗はしっかり拭くこと。お相撲さんのマナーだよ。

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