坂本花織が来年現役引退「スパッと決めました。今やな!って」 ミラノ五輪で区切り指導者の道へ

 フィギュアスケート女子の2022年北京五輪銅メダリストで、世界選手権を昨年まで3連覇した坂本花織(25)=シスメックス=が20日、神戸市内で取材に応じ、ミラノ・コルティナ五輪が行われる来年の競技引退を表明した。地元の神戸市に新設されたリンクの開業セレモニーに参加。引退後は指導者を目指す。

 坂本らしく、さらっと競技引退を発表した。

 「もう自分の競技人生は1年を切っている。中途半端に2、3年やるよりも、これ(五輪)をキリにした方が自分的にもいい区切り。次4年(後の五輪を)目指すなら29歳で不可能かなと考えた。26歳になる年に、いったん区切りを付けようかなと思って今やっている」

 決断は昨シーズン中。「2年でひとくくり」と五輪までを戦い抜く意気込みを語ったときから、心の内は決まっていた。悩むことも一切なかった。「スパッと決めました。今やな!って」と豪快に笑った。

 引退後は指導者になる道を思い描く。現役に悔いを残さないためにもラストシーズンは、全ての大会を全力で戦い抜く。「どの試合も悔いなく終えたいので、今まで以上に完璧を求めてやっていけたら」と気持ちを込めた。

 来季の演目について、ショートプログラム(SP)は「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」、フリーはシャンソンの「愛の讃歌」などを使うと明かした。ともに振り付けを終え、準備は万全。昨年の世界選手権の結果により、日本は五輪出場枠を三つ確保しており、3度目の夢舞台出場に向けて、最終選考の全日本選手権(12月)では5連覇を目指していく。

 「五輪まで気付けば8カ月。全日本まで半年しかない。時間は短いので精いっぱい一日一日を過ごして、自分が望んでいる結果になればいいな。自分が掲げているのは、団体も個人も銀以上取れたら目標達成です」

 五輪は2018年平昌で初出場し、22年北京で銅メダル獲得と日本を引っ張ってきた。覚悟を決めたエースが、最後のシーズンを走り抜く。

 ◇坂本 花織(さかもと・かおり)2000年4月9日、神戸市出身。4歳でフィギュアスケートを始めた。神戸野田高を経て、神戸学院大経営学部を卒業。16年全日本ジュニア選手権で初優勝し、17年世界ジュニア選手権は銅メダル。全日本選手権はシニアデビューだった17年大会で2位に入り、18年大会で初優勝。21年から4連覇中。五輪は18年平昌大会で6位に入賞し、22年北京大会は銅メダル、団体は銀メダル。GPファイナルは23年大会で優勝。世界選手権は22年から3連覇し、25年は準優勝。159センチ。

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