一二三最多優勝なるか 5度目V狙う妹・詩も注目 13日から柔道・世界選手権
柔道の世界選手権は13~20日、ブダペストで男女各7階級と混合団体が行われる。3年後のロサンゼルス五輪に向け、本格的なスタートを切る大会。パリ五輪で男子66キロ級2連覇を遂げた阿部一二三(パーク24)は日本男子単独最多となる5度目の栄冠を目指す。
27歳の阿部は昨夏の五輪以来の国際大会出場。この階級の個人戦では2019年8月を最後に無敗で、地力は群を抜く。威力のある立ち技に加えて寝技の強化にも着手し、隙がなくなってきた。
男子では他にパリ五輪で81キロ級2連覇の永瀬貴規(旭化成)が10年ぶり2度目の王座を狙う。31歳のベテランは5月の国際大会で2位。攻守兼備で持ち味の粘り強さをどこまで生かせるか。
90キロ級はパリ五輪2位で初制覇が懸かる村尾三四郎(JESエレベーター)、昨年王者の田嶋剛希(パーク24)の2人が激戦階級に挑む。100キロ級で昨年3位、20歳の新井道大(東海大)は攻撃力あふれる豪快なスタイルが魅力だ。パリ五輪60キロ級3位の永山竜樹(パーク24)は課題の組み手技術を向上させ、6度目の出場で悲願の初優勝を実現させたい。
女子は52キロ級の阿部詩(パーク24)に注目。2回戦敗退に終わったパリ五輪の反省から接近戦対策に励み、5度目の頂点が期待される。
48キロ級の古賀若菜(JR東日本)はパリ五輪金メダルの角田夏実(SBC湘南美容クリニック)が不在の中、存在をアピールできるか。63キロ級で初出場の嘉重春樺(ブイ・テクノロジー)は国際大会3連勝中。得意の寝技で上位進出をうかがう。混合団体の日本は8連覇が懸かる。