日本オリンピック委員会(JOC)は10日、東京都内で非公開で理事会を開き、竹田恒和前会長(77)を名誉会長に推薦する案を審議したが、保留となった。関係者が明らかにした。理事会後に取材に応じた尾県貢専務理事は、竹田氏の名前など、詳細は明らかにせず「推挙することに反対はなかったが、規定の整備の時間が必要」と説明した。
馬術選手として1972年ミュンヘン、76年モントリオール両五輪に出場した竹田氏は、2001~19年にJOC会長を務め、東京五輪は招致委員会の理事長として開催決定に尽力。しかし、招致を巡る贈賄疑惑でフランス司法当局の捜査対象となり、19年6月にJOC会長を退任した。