大阪ボディビル・フィットネス連盟主催の「２０２５　ＫＩＮＧ　ＯＦ　ＰＨＹＳＩＱＵＥ」が８日、門真市民文化会館で開催され、寺内美裕選手（２９）がフィットモデル部門で優勝を果たした。

　引き締まったウエストを中心に広がる鍛え上げた筋肉で会場を魅了した。ワンピーススイムスーツとイブニングドレスの２つの衣装をまとって競うフィットモデル。作り上げた肉体の上で衣装はより一層輝きを増した。同部門には初挑戦。「所作がすごくきれいで女性としてのしなやかさとかに憧れた。（優勝は）びっくりしました」と頬を緩めた。

　職業はシステムエンジニア。仕事が忙しくなるたびにジムに行く時間は減少し、大会出場に足踏みした時期もあった。「自分はなにがしたいのかと悩まされました」。一時はトレーニングから離れようと思った期間もあったが「パソコン作業などで姿勢を良くしようとか、そういうのが崩れてきた」と生活習慣の悪化を実感した。「全力で時間は割けないけど生活の一部に取り入れていこう」。仕事とトレーニングのどちらも大切であるだけに、折り合いをつけることにも覚悟が必要。両立の壁を乗り越えて頂点をつかんだ。

　「諦めずに大会に出て良かった」と寺内選手。仕事にもトレーニングにも愛を注ぎ、競技者としての道も歩んでいく。（デイリースポーツ・北村孝紀）