BL東京 史上初連覇 鉄人・モウンガが13得点で“アレンパ”主導 試合前に右手骨折も意地のPOM

 「ラグビー・リーグワン・プレーオフ決勝、BL東京18-13東京ベイ」(1日、国立競技場)

 レギュラーシーズン1位のBL東京が、同3位の東京ベイを18-13で下し、2季連続2度目の優勝を果たした。リーグワン4季目で史上初の2連覇。東芝として5度制した前身のトップリーグ時代を含め、2009~10年シーズン以来の連覇を達成した。元ニュージーランド代表SOリッチー・モウンガ(31)が、先制トライを含む1トライ1ゴール2PGの計13得点を挙げる大活躍でプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選ばれたが、試合前に右手を骨折していたことが明らかになった。

 5万1009人の大観衆が詰めかけた頂上決戦で、今季も赤のジャージーが歓喜の輪をつくった。36歳の主将、ナンバー8のリーチ・マイケルが頬を緩ませ、胴上げの際は昨年に続き直立不動の姿勢で舞った。シーズンを首位で突破し、プレーオフ2試合を勝ち抜いてつかんだ栄光に「キツい試合だったが、粘って粘って最終的に勝てた。連覇はリーグワンで初めてなので、新しい歴史ができて本当にうれしい」とかみしめた。

 ロースコアの激戦も、一度もリードは許さなかった。立役者となった司令塔モウンガが前半8分に先制トライを決めると、後半7分、今度は約40メートルのアタックからWTB森勇登のトライを演出。さらにゴール、PGと立て続けに決め、相手に主導権を渡さなかった。

 ただ、栄光をもたらしたその右手は骨が折れていた。決勝前1週間は全く練習ができず、ようやくボールを触ったのは試合前日。リーチはモウンガを誘って酸素カプセルで回復に努めたというが「(モウンガの)レントゲンを見たとき正直(出場は)無理だと思った。彼は本当にすごい選手」と最敬礼した。

 不屈の“鉄人”は「少し痛いくらいで全体的には影響なかった」と涼しい顔。過去にも右手は3回、左手は1回、骨折しながらプレーした経験があると明かし「決勝という特別な舞台だったのでプレーするつもりでやっていた」と、こともなげに語った。

 スーパーラグビーの強豪・クルセイダーズ時代に7連覇を達成したこともある優勝請負人は、決勝前のミーティングから「連覇という言葉は使わずにいこう」と声をかけ、チームに暗示をかけたという。“アレンパ”を達成し、日本ラグビー史に新たな1ページをつくった。

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