“横綱パフェ”28日から限定発売「もみの木カフェ」木下登希世さんが明かす大の里の素顔 地元・津幡町に確かな経済効果
28日に大相撲の第75代横綱に昇進する大関大の里(24)=二所ノ関=と関わったことで、人生や暮らしが変わった人々がいる。最終回は大の里の故郷、石川県津幡町でベルギーワッフル専門店「もみの木カフェ」を営む木下登希世さん(44)に話を聞いた。
◇ ◇
28日から津幡町の「もみの木カフェ」本店では、50食限定で“記念パフェ”が発売される。昨年10月に発売した大の里の本名・中村泰輝から生まれたコラボメニュー「だいきくんワッフル」を小さく切り、ソフトクリーム、マシュマロにチョコで描かれた「だいきくん」が特徴的だ。
オーナーの木下さんは「場所中はたくさんのお客さんが来店され、ドキドキしながら大の里を応援していました。横綱になってうれしい」と語った。昨年には金沢駅で帰省中の大の里と再会。「『相撲は楽しいですか?』と聞くと『楽しいです』と笑顔で話していました」と振り返った。
店名の由来となった長男もみさん(23)は、一つ年上の大の里と同じ保育園に通った。ベルギー出身の夫ロホンさん(50)が迎えに行くと、長男と大の里が「すべり台や積み木で遊んでいました。いつもニコニコしている子でした」という。
金沢市出身の木下さんは地元の高校を卒業後、大阪の専門学校を経てフランス、ベルギーでパティシエの道に進んだ。ロホンさんと出会い、現地でもみさんが誕生。1年ほどして津幡町に移った。
保育園の頃は開店を目指し、夫婦で別の仕事に就いていた。保育園の送迎を担い、現在は本場のワッフルをつくるロホンさんは、その夢を話していた。大の里の母・朋子さんをはじめ、父母らは、08年にかほく市に店がオープンすると子どもを連れて店に通った。
その4年後に店は津幡町に移転。大の里は新潟・能生中に相撲留学しており、朋子さんは大の里の好物、「だいきくんワッフル」のベースとなったショコラフォンダンを差し入れした。
大の里は大関昇進前には帰省時、度々同店を訪れたという。そして、朋子さんに父・知幸さんをはじめ、保育園時代に知り合った家族とは交流が続く。木下さんは「ご両親は今も来てくれます。だいきくんワッフルをおいしいと言ってもらうのがうれしい」と話す。
同店はオンラインショップを運営しており、新商品が発売予定。大の里の活躍は、地元に確かな経済効果を呼んでいる。木下さんは「伝統の味を守りつつ、多くの方に魅力を伝えたい」と今後を見据えていた。





