橋本大輝、2位も取材応じず 2週間原因不明の発熱収まらず 斉藤コーチ「精神力だけでやっている」

 「体操・NHK杯」(16日、東京体育館)

 世界選手権(10月、ジャカルタ)代表選考を兼ねて開幕し、男子の個人総合1回目が行われた。昨夏のパリ五輪団体金メダルの橋本大輝(23)=日本生命・セントラルスポーツ=は、168・211点で2位だった。大会は全日本選手権(4月)の合計点の半分を持ち点とし、男子は2日間で争われる。

 気力だけでやり抜いた。橋本は3日から体調不良に陥り、今でも原因不明の発熱中。練習もままならず、しっかり体を動かしたのは15日の公式練習からだという。チームは棄権を勧めたが本人は強行出場し、斉藤良宏コーチは「プロ、エースとして試合に出て恩返しすることが最優先と考えていると思う」と心中を察した。

 演技構成は落とした。最初の床では制限時間が過ぎ、終末技の着地で前方に1回転するミスが出たが、その後は五輪王者の意地で挽回。岡には逆転は許して1・5点差に広げられたが、鉄棒では全体トップの14・666点をマークするなど2位を死守した。

 取材には応じなかった。2回目が行われる18日の出場は、体調を見て当日に判断していく。「ほぼ2週間動いていなかった。精神力だけでやっている(状態)」と斉藤コーチ。世界選手権の個人総合の代表は上位2人。橋本が世界切符奪取へ力を振り絞る。

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