IOCバッハ会長 日本の五輪招致「大いに歓迎」 条件に東京五輪汚職、談合事件への対応、機運の回復

 6月に退任する国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(71)が8日、都内で共同通信のインタビューに応じ、日本の五輪招致への立候補について、状況が整えば「大いに歓迎される」と述べた。冬季五輪の招致活動を停止した札幌市も念頭に置き、言及した。2021年の東京五輪を巡る汚職、談合事件への対応と、低迷した機運の回復が条件になると指摘した。

 一連の事件は「一部の企業や人々の商慣習によるものだったと理解している」との認識を示した。札幌市の招致活動停止には「不本意だったかもしれないが、商慣習の明確化や改善につながることを望む」とし、事態が好転すれば日本は「五輪の舞台において高いレベルで歓迎される」と期待した。

 愛知・名古屋アジア大会の開催を来年に控えていることなどを踏まえ「五輪運動において日本は健在だ」と指摘。IOCが新設する「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」の日本開催についても「希望するなら、IOCに対して表明してほしい。歓迎する」とした。

 13年に就任したバッハ氏は、任期満了で6月に会長職をコベントリー氏(ジンバブエ)に引き継ぐ。「五輪の価値に対する明確な羅針盤を持っている」と初の女性トップの能力を評価した。

 自身の任期で最も印象に残った出来事には、昨年のパリ五輪を挙げた。都市型スポーツや若者志向、持続可能な大会像など、自身が注力した五輪改革を象徴する大会だったとし、閉会式では「純粋な喜びと安心感が入り交じった感情に包まれた」と語った。

 バッハ氏は旭日大綬章の受章が決まり、9日の皇居での親授式に出席するため来日した。

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