豊昇龍「本場所でやる」春場所の雪辱 右肘痛み残るも問題ない 連合稽古13勝6敗「全力士の目標は優勝」

 「大相撲夏場所」(11日初日、両国国技館)

 横綱豊昇龍(25)=立浪=が7日、両国国技館の相撲教習所で時津風一門の連合稽古に参加した。計19番で13勝6敗の内容。新横綱として臨み途中休場した春場所からの失地回復を見据えた。

 精力的に汗を流した。まず関脇大栄翔に3連勝。東前頭筆頭の若元春に3勝2敗。初日の対戦が予想される小結若隆景には、下からの攻めで体を起こされ2勝4敗と劣勢もギアチェンジ。疲労の色を見せる相手に5連勝でフィニッシュ。「まずまずですね。立ち合いを意識した。あとは本場所でやるだけ。しっかりやり切る」とうなずいた。

 春場所の屈辱を「終わったこと。次のことしか考えていない」と多くを語らず、春巡業にフル参加し、稽古でも存在感を示してきた。この日は優勝の意欲を問われ「もちろん。全力士の目標は優勝だから」と、当然とばかりに意気込んだ。

 心配されるのは厚いサポーターが巻かれた右肘の状態だ。先場所途中休場の要因となった箇所。今月6日は境川部屋への出稽古を取りやめ、病院で治療を受けたという。この日も時折気にするそぶりを見せ「ちょっと痛かった」と吐露。それでも「場所には問題ない」と不安を払拭した。

 新横綱場所から2場所連続で休場した場合、昭和以降は武蔵山、吉葉山以来3人目。そんな不吉な記録は不要とばかりに瞳に闘志を宿らせた。場所後には昇進パーティーも控える。豊昇龍が復権へ歩みを進めていく。

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