新入幕で11勝のホープ安青錦、出稽古で若隆景、若元春に持ち味発揮、夏場所で両親がウクライナから来日へ
「大相撲夏場所」(11日初日、両国国技館)
新入幕の春場所で11勝を挙げ、三賞(敢闘賞)に輝いた安青錦(21)=安治川=が4日、都内の荒汐部屋に出稽古。小結若隆景、若元春、大青山、出稽古に来た欧勝馬、欧勝海、朝紅龍らを相手に13番で7勝6敗だった。
若隆景、若元春の実力者を相手に、春場所同様の低い体勢で頭を付ける取り口で押し出す場面もあった。安青錦は「いい稽古ができた。しっかり力を出せました。(若隆景、若元春)は相撲のうまさ、体の芯の強さ力の強さが全然違います」と充実した表情を浮かべた。東京場所で関取衆のいる部屋に出稽古するのは今回が初めてだという。
春場所を振り返り「4番負けた悪いところがある。全部足りないので強くなりたい」とさらなる成長を誓った。ウクライナ出身。ロシアによるウクライナ侵攻後はドイツで暮らす両親は、その活躍を「もちろん大喜びでした」と笑顔を見せた。
夏場所の終盤か場所直後に両親が来日する予定だという。「前はできなかったことが、色々できるようになった。たくさんよくしてあげたい」と親孝行を誓った。「こっちにきてから3人で出かけて、自分の好きなものを選んでもらいたい。自分も東京で2年半暮らしていて、どこにも行っていない。どこかに連れて行きたいですね」と流ちょうな日本語で語った。
来日する両親のためにも夏場所での活躍を見せたいか、と問われると「(両親は)ケガをしないで、という思いで見ていると思う。でも別に格好付ける意味はないかな」と返答。状況に関わらず最善を尽くし白星を狙う。プロとしての心構えを口にしていた。





