バスケ女子代表の再建へ スタイルは「オーガナイズ(組織化)されたカオス」と新監督のゲインズ氏 「東京五輪のスタンダードに戻したい」

 バスケットボール女子日本代表新監督を務めるコーリー・ゲインズ氏(59)が3日、都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで行われた就任会見に出席した。選手時代はNBAでプレーし、指導者としては女子米プロWNBAの監督として優勝経験を持つ名将。1次リーグ全敗に終わったパリ五輪から28年ロサンゼルス五輪へ向けて立て直しを図る。

 4年前の自国の祭典で列島を沸かせた女子日本代表の強さを取り戻す。ゲインズ氏は現在、男子代表アソシエイトヘッドコーチを務めており、3月から女子監督として本格始動。英語で「(銀メダルを獲得した)東京五輪のスタンダードに戻したい。世界から尊敬されるチームに戻したい」と所信表明した。

 現役時代は米プロNBAのネッツなど5チームを渡り歩き、1998年には日本リーグのジャパンエナジーで活躍した。指導者では、米女子プロWNBAのマーキュリー監督として09年に優勝。八村塁(現レーカーズ)が在籍した当時のウィザーズでもコーチを務めた経歴を持つ。22年からはトム・ホーバス監督の右腕として男子日本代表アソシエイトヘッドコーチに就任。48年ぶりとなる自力での五輪出場権獲得などに貢献した。

 目指すチームスタイルは「オーガナイズ・カオス」と表現。日本女子のスピード、機動力、シュート力の強みを生かし、相手のペースを乱す試合展開を作る考えだ。選手には「ハイエナジー、コンシステンシー(継続性)、プレーハード」の3要素を要求。若手の積極起用や、日本国籍取得の可能性のある外国人選手の発掘も検討しており、「米国で日本パスポートを持つ選手だったり、女子を強くする方法をあらゆる面から考えたい」と強調した。

 ニックスのアシスタントコーチを務めた16年には、NBAを6度制覇した名将のフィル・ジャクソン氏から「バスケは結局、人と人とのつながりでやっていくスポーツ」と金言を授かり、コミュニケーションの大切さを学んだゲインズ氏。直近のターゲットは、ロサンゼルス五輪出場につながるアジア杯(7月13日開幕、深セン)だ。WNBAの頂点を知り、NBA名将の教えも受けた新監督が、女子代表を再建する。

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