藤波朱理がホワイトベア・スポーツ賞受賞「次に向けての活力になる」白熊と戦うなら?「マットで暖房をたいて…」
デイリースポーツ制定「2024年度ホワイトベア・スポーツ賞」の表彰式が31日、東京・内幸町の日本プレスセンタービルで行われた。パリ五輪の体操男子で団体総合、個人総合、種目別鉄棒の3冠を達成し、平行棒で銅メダルを獲得した岡慎之助(徳洲会)と、同五輪のレスリング女子53キロ級で公式戦137連勝で金メダルを獲得した藤波朱理(日体大)の2人が受賞した。
次の夢舞台へ向けた代表合宿の疲労も見せたヒロインの顔が、思わず緩んだ。ホワイトベア・スポーツ賞を受賞し、かわいらしい白熊のぬいぐるみもゲット。気に入ったのか何度も頭をなでながら「パリ五輪で小さいときから目標にしていた金メダルを獲得することができて本当にうれしかった。やってきたとが評価されることはうれしいし、次に向けての活力になる」と実感を込めた。
1961年度から開始され、今回で63回目を迎えた同賞。これまで柔道の山下泰裕さん、競泳の北島康介さん、レスリングの吉田沙保里さん、体操の内村航平さんなど、スポーツ界に多大な功績を残した選手が受賞してきた。ホワイトベアの名称は陸・水の王者とされる白熊にあやかって付けられている。
藤波も五輪女王で、ここまで公式戦は139連勝中と白熊に負けない成績を残している。白熊と対戦するとしたら?と問われると、「暑いところに呼んで一回ひるませる。マットで暖房をたいて、そこで戦うのが作戦です」と、タレントの武井壮ばりのユーモアあふれる回答で報道陣を笑わせた。
今後は57キロ級に階級を上げてロサンゼルス五輪での2連覇を見据えつつ、“準地元”でもある26年愛知・名古屋アジア大会での頂点を目標にする。「これをきっかけに(白熊の動きも)参考にしてみたい」と飽くなき向上心をのぞかせつつ、「地元に人に見てもらって優勝したい思いは、五輪と同じくらいあります」と力を込めた。
◆藤波朱理(ふじなみ・あかり)2003年11月11日、三重県四日市市出身。指導者の父・俊一さんや兄の影響で4歳からレスリングを始めた。三重・いなべ総合学園高から日体大に進学。中学2年時の17年9月から公式戦無敗を続けており、現在は139連勝中。世界選手権は21、23年大会で優勝。パリ五輪では金メダルを獲得した。家族は両親と、兄は17年世界選手権銅メダルの勇飛。趣味はおいしいものを食べること。164センチ。




